来週開催が迫るAppleのWWDC基調講演に向けて、iPadOS 27に搭載が見込まれる4つの新機能が報じられています。9to5MacはBloombergの報道を引きつつ、Safariのタブ自動整理から、Siri統合型に生まれ変わるSpotlight、自然言語でショートカットを作成できる新機能、システム全体の文法チェッカーまでを取り上げました。いずれもAI色が濃く、iPadの使い勝手を底上げする方向性が見えてきます。
SafariにAIタブ自動整理「Organize Tabs」が搭載される可能性
1つ目はSafariの「Organize Tabs」機能です。Bloombergによれば、これはiOS・iPadOS・macOS・visionOS全体に展開される、オプトイン式のAI機能とされています。
有効にすると、開いている多数のタブを関連トピックごとに自動でグループ化してくれる仕組みです。9to5Macが挙げる例では、学校の課題のリサーチ、ショッピング、仕事用の生産性ツールといった性格の異なるタブを並行して開いていても、Safariがそれらを自動で振り分け、用途別にまとめて整理してくれるとしています。タブを大量に抱えがちなiPadユーザーにとっては、特に効きそうな改善です。
Spotlightが大幅刷新——Siri統合で「検索の中心」へ
2つ目はSpotlight Searchの大型刷新です。昨年のmacOS TahoeでSpotlightは大きく強化されましたが、iPadにはその変更がまだ反映されていませんでした。iPadOS 27では、Siri風のオーバーホールを伴う独自のSpotlight刷新が行われると報じられています。
BloombergのMark Gurman氏は、新しいSpotlightについて次のように説明しています。
ユーザーはアプリの起動、テキストメッセージの作成、天気の問い合わせ、カレンダー予定の追加、ノート検索、アプリ内のショートカット起動、そしてAppleの新しいAI検索システムによるWeb検索(Perplexityのようなツールと競合する)まで、同じ場所から行える。
検索結果はDynamic Islandから飛び出すリッチなテキストカードで表示され、さらに下方向にスワイプするとSiriアプリ内でチャットボット型の会話に展開できると報じられています。SpotlightとSiriが事実上ひとつのインターフェースに統合される形で、システム全体の検索体験が一段強力になる方向性です。
ショートカットが「自然言語」で作れるように
3つ目はショートカットアプリの強化です。iPadの自動化ツールとして定着しているショートカットアプリが、iPadOS 27ではさらにとっつきやすくなると報じられています。
具体的には、ユーザーがやりたいことをテキストや音声で伝えるだけで、アプリ側がショートカットを構築してくれるとされています。9to5Macはこれを「vibe-coding スタイル」と表現しており、必要に応じて新しいアクションそのものをアプリ側で生成することもできるとされています。これまでブロックを手作業で組み上げる必要があった自動化作りのハードルが、大きく下がりそうです。
システム全体に文法チェッカーが導入される見込み
4つ目は、システム全体で動作する文法チェッカーです。AppleはiPadOS 18でAIライティングツール群を投入していますが、iPadOS 27ではそれらをより使いやすくしたうえで、新たに文法チェック機能が加わるとされています。
Mark Gurman氏の説明によれば、システムは画面下部から半透明のメニューでスライドアップし、原文と修正提案を並べて表示します。ユーザーは個別の提案を採用するか、すべてまとめて適用するか、無視するかを選べ、文法チェック自体を一時停止したり、指摘箇所を順に行き来したりするコントロールも用意されているとされています。Grammarlyに近い役割をシステム標準で担う格好で、論文や業務文書をiPadで書く学生・社会人にとっては有用な機能になりそうです。
なお、ここまで紹介した4機能はいずれも噂・報道ベースの情報であり、正式な内容・対応範囲・対応モデルは来週のWWDC基調講演を待つ必要があります。現時点では「来週の発表で内容を確認するのが妥当」と判断しておくのがよいでしょう。
対応iPadのラインナップと開発者ベータ配信スケジュール
iPadOS 27は12機種以上のiPadで動作するとみられています。9to5Macによれば、対象になる見通しなのは2020年以降のiPad Pro、iPad Air 4以降、iPad mini 6・7、iPad 10・11です。一方で、2018年のiPad Pro(A12X)、iPad Air 3、iPad mini 5、iPad 9以前は今回のアップデート対象から外れると報じられています。
| カテゴリ | サポート見込み |
|---|---|
| iPad Pro | 2020年以降(A12Z〜M5) |
| iPad Air | 4世代以降(A14〜M3) |
| iPad mini | 6・7(A15/A17 Pro) |
| iPad | 10・11(A14/A16) |
Apple Intelligenceを動かすには引き続きM1チップと8GB以上のRAMが必要とされています。正式な対応リストは6月8日のWWDC 2026基調講演で確定する予定で、その直後にiOS 27・iPadOS 27・macOS 27などの初回開発者ベータが配信される見通しです。
Liquid Glassスライダーと「土台強化」への注力
外観面では、昨年導入された「Liquid Glass」のチューニングが焦点になっています。MacRumorsによれば、Appleは透明度・コントラスト・ぼかしをシステム全体で細かく調整できる専用スライダーの搭載を試みているとされています。
ロック画面から全画面への拡張
このスライダーはiOS 26.2でロック画面の時計に先行適用済みですが、ホーム画面・アプリフォルダ・ナビゲーションバーまで広げる際にエンジニアリング上の課題が出ていたと報じられています。iOS 27・iPadOS 27では再挑戦中ですが、最終的に搭載されるかは「TBD」とされています。
加えてAppleInsiderは、Appleがソフトウェアエンジニアリングチームに長年蓄積したレガシーiPadOSコードの整理を指示しており、重いワークロード時のパフォーマンス改善とバッテリー駆動時間の延長を明確な目標として掲げていると伝えています。
Q&A
Q. iPadOS 27の新機能はいつ正式発表されますか? 9to5Macは来週開催のWWDCで発表されるとしています。具体的な提供開始時期は現時点で報じられていません。
Q. 紹介された4つの機能はiPadだけの機能ですか? SafariのOrganize TabsはBloombergによるとiOS・iPadOS・macOS・visionOSにまたがる機能とされています。Spotlight刷新・自然言語ショートカット・文法チェッカーについては、本記事の範囲ではiPadOS 27の文脈で報じられている内容を整理しています。
Q. 新Spotlightは何が変わるのですか? SiriとSpotlightが同じインターフェースに統合され、アプリ起動・メッセージ送信・カレンダー追加・ノート検索・AI Web検索などを1か所から行えると報じられています。結果はDynamic Islandから出るリッチカードで表示され、下スワイプでSiriアプリのチャット画面に展開できるとされています。