Xiaomiが初のオープンイヤー型イヤホン「Xiaomi Clip Earbuds」を中国で正式発表しました。Xiaomi製のイヤホンでありながら、iPhoneやiPadの純正「探す」アプリ(Apple Find My)からケースを追跡できる点が大きな特徴です。Apple/Androidを併用するユーザーにとっては、片側5.5gの軽量クリップ構造と最大38時間のロングバッテリーに加え、エコシステムをまたいで使える選択肢になります。早割価格はCNY 799(約1万7千円、約$117)で、3色展開で中国市場から販売が始まります。

5.5gのクリップ型——メモリーチタンワイヤーで耳介に挟む構造

Xiaomi Clip Earbudsは耳道に挿入する一般的なカナル型ではなく、外耳のフチに挟むクリップ型のオープンイヤー構造を採用しています。片側5.5gという軽量設計に加え、フレーム部分にはフレキシブルなメモリーチタンワイヤーを内蔵することで、長時間の装着でも圧迫感を抑える狙いです。

耳道を塞がない設計のため、屋外でのランニング中に車両の接近音を聞き逃しにくい、オフィスで話しかけられても外さずに応対できる、といったオープンイヤー本来のメリットを享受できます。防塵防水はIP57準拠で、汗ばむワークアウトや突然の雨にも対応します。

Apple Find My対応と2台同時接続——iOS/Androidをまたぐ運用が前提

最も注目されているのは、Xiaomi製品でありながらApple Find Myネットワークに正式対応した点です。iPhoneやiPadの純正「探す」アプリから紛失したケースの位置を追跡でき、Apple純正のAirPodsに近い扱いができるとされています。Xiaomi本体のオーディオ製品がここまで踏み込むのは予想外の展開として報じられています。

加えて、デュアルデバイススマート接続にも対応しており、たとえばAndroidスマートフォンで再生中のオーディオをiPadへ、ペアリングし直しなしでシームレスに切り替えられます。Apple/Android両方のデバイスを日常的に使い分けるユーザーには扱いやすい仕様です。

1日つけっぱなしでも持つ最大38時間バッテリー——11mmドライバー・LHDC 5.0対応

音響面では、11mmのダイナミックドライバーに微結晶メタルコーティング振動板を組み合わせています。Hi-Res Audio認証とLHDC 5.0コーデックに対応し、広い周波数帯域で細やかなボーカルと低域を再現します。オープンイヤー型で課題となりやすい音漏れに対しては、逆相サウンド波技術によって周囲に音を漏らしにくくする工夫が施されています。

バッテリーは本体単体で最大9時間の連続再生、付属のUSB-C充電ケースと併用すれば最大38時間まで延びる仕様です。急速充電では5分の充電で約2時間ぶんの再生に相当する電力を確保できます。通話品質の面では、3マイクアレイ、VPU骨伝導センサー、AIノイズリダクションを組み合わせて、騒がしい環境でも声を分離するアプローチを採用しています。海外旅行者向けにリアルタイムAI翻訳機能も搭載されます。

中国でCNY 799から販売開始、国際展開は未発表

価格は早割価格がCNY 799(約1万7千円、約$117)、通常販売価格がCNY 849(約1万8千円、約$125)です。カラーバリエーションは黒・白・ゴールドの3色が用意されています。

現時点では中国市場での販売開始のみがアナウンスされており、グローバル展開の予定は公表されていません。

同時発表製品と詳細スペック——Bluetooth 5.4・ケース内蔵スピーカーによる紛失対策

Xiaomi Clip Earbudsは単独で発表された製品ではなく、Xiaomi 17 MaxやSmart Band 10 Proと並ぶ「Max Summer」イベントの一部として披露されました。Xiaomiにとって既存のインイヤー・セミインイヤー・オープンフック型に続く「第4の形状」を埋める位置付けです。

詳細スペックは以下のとおりです。

項目仕様
接続Bluetooth 5.4、AAC/SBC/LHDC 5.0
バッテリーイヤホン60mAh×2、ケース510mAh、10分充電で約4時間再生
ケース重量約41.42g
操作ダブルタップで再生/停止、トリプルタップで曲送り
クランプ距離3.4mmにチューニングし装着安定性を確保

充電ケースには内蔵スピーカーが備わり、Find Myネットワーク経由で音を鳴らしてケースの位置を特定できる仕組みです。AI機能はXiaoAIアシスタント経由で21言語のリアルタイム翻訳、ライブ文字起こし、AI要約に対応しています。なお、発表済みの黒・白・ゴールドに加えて4色目のParrot Purpleも存在し、Giztopでは$159.99で並行販売されています。

競合ひしめくクリップ型市場——FreeClip 2・LinkBuds Clip・EarFun Clip 2との位置付け

Xiaomi Clipが参入した市場は、Bose、Sony、Shokz、Huaweiといった大手ブランドが2026年に主導している領域です。CES 2026ではShokz、Sony、JBL、Soundcoreが相次いで新モデルを発表しており、オープンイヤー全体の競争が一段と加速しています。フィット形状はカフ(耳縁にクリップ)、フック(耳掛け型)、リング(中央が空いたドライバー)の3種に分類されています。

主要クリップ型モデルとの比較

  • Huawei FreeClip 2: 片側5.9g、IP57、単体9時間・ケース込み38時間のバッテリーをうたいます。Xiaomi Clipと数値上ほぼ同等の競合機です。
  • Sony LinkBuds Clip: 単体7時間10分のバッテリー、防水性能はIPX4にとどまります。
  • EarFun Clip 2: 片側5.5g、£70/$80で発売されており、低価格帯を狙う構成です。

CNY 799前後の価格帯と38時間バッテリー、Apple Find My対応という組み合わせは、同等スペックのFreeClip 2に正面からぶつかる構図になっています。

Q&A

Q. XiaomiのイヤホンでもApple Find Myに対応できるのはなぜですか? Apple Find MyネットワークはAppleが認定したサードパーティ製アクセサリーにも開放されており、対応製品であればiPhoneやiPadの純正「探す」アプリから位置を追跡できます。Xiaomi Clip EarbudsもこのApple Find Myネットワークに正式対応した製品として案内されており、ケースの位置追跡が可能とされています。

Q. 日本で個人輸入して使う場合、注意点はありますか? 中国市場向けに販売される製品は、Bluetoothを含む無線機能を日本国内で利用する際の技術基準適合証明(いわゆる技適)の扱いが国内向けモデルと異なる場合があります。並行輸入や個人輸入で入手したモデルを日本国内で利用する際は、各自で技適等の取り扱いを確認のうえ判断する必要があります。なお、国際展開の予定については現時点で公表されていません。

出典