WhatsAppがiPhone向けに、バージョン26.21.74でチャットリストの新インターフェースの配信を開始しました。上部に常時表示するリストをユーザー自身が選べるようになり、新たな既定リストとして書きかけメッセージを集約する「Drafts(下書き)」も追加されています。Android版で先行提供されていた機能がiOSにも展開されるかたちで、9to5Macが伝えています。複数のグループや案件を並行管理し、頻繁にリストを切り替えるユーザーほど恩恵が大きい変更です。

バージョン26.21.74で配信、App StoreとTestFlightに同時着弾

新しいチャットリストUIは、米国時間の前日にApp Storeで公開されたWhatsApp バージョン26.21.74から利用可能になっています。興味深いことに、WABetaInfoの観測によれば、今回はApp Store版とTestFlight(ベータ)版の双方に同時に機能が到着した模様です。

ただし、WhatsAppのロールアウトは公式発表済みの機能であっても段階的に進むことで知られており、すべてのユーザーが一斉に利用できるわけではない可能性があります。WABetaInfoは、より広範な配信について公式なタイムラインは発表されていないとしたうえで、「今後数週間でより多くのユーザーに行き渡る見込み」と伝えています。

上部固定とFilter格納をユーザーが選べる——新しい取捨選択の操作感

チャットリスト機能には、以下の2種類が存在します。

  • 既定フィルター: お気に入り(Favorites)、未読(Unread)、グループ(Groups)、コミュニティ(Communities)
  • カスタムリスト: ユーザーが任意のチャットをまとめてグループ化したもの

これまではこれらすべてが「Chats」タブ上部の横一列に並ぶ仕様で、カスタムリストが増えると表示が煩雑になりやすい構造でした。新インターフェースでは、上部に常時表示するリストと、副次的な「Filter」メニュー側へ格納するリストをユーザー自身が選べるようになります。よく使うリストだけを手前に置き、たまにしか使わないものは折りたたんでおく運用が可能になります。

カスタムリストを多数作成している人や、複数のコミュニティ・グループの管理者として頻繁にリストを行き来する人にとっては、画面上部の情報密度をコントロールできることで日常操作の手数が減る変更です。

新規追加された「Drafts」リスト——書きかけのメッセージをまとめて把握

今回のアップデートには、新しい既定リスト**「Drafts」**も含まれています。名前の通り、メッセージを書き始めたものの送信せず、入力欄もクリアしないままチャットを離れた場合に、そのチャットが集約されるリストです。

複数の取引先や顧客と並行してやり取りする営業職、複数案件を同時進行で抱えるプロジェクトマネージャー、家族・友人・仕事の連絡が同じアプリに混在する一般ユーザーなど、「送ろうとして書きかけのまま忘れていた」という事態が起こりやすい層にとって、Draftsリストは未送信の下書きを一覧で確認できる即効性のある機能となります。

ロールアウトは段階的——更新後の有効化タイミングに注意

公式な広域配信のタイムラインは公表されていないため、現時点ではApp Storeから最新版(26.21.74)に更新したうえで反映を待つ運用となります。WhatsAppの過去のロールアウト傾向では、アプリを最新版にしていても機能が即座に有効化されないケースがあり、サーバー側のフラグ切り替えに時間を要する場合があります。今後数週間かけて順次有効化される見込みと報じられているため、すぐに新UIが表示されなくても焦らず待ちましょう。

Liquid Glassデザインの拡張——iOS 26に合わせた視覚刷新も並走

WhatsAppはチャットリストのUI改修と並行して、Appleのデザイン言語「Liquid Glass」に合わせた視覚刷新もiOSアプリ全体で進めています。Metaはこの再デザインを長期間にわたり限定的に試験してきましたが、バージョン2.26.19.75を境により多くのiPhoneユーザーへ開放されています。

  • チャット入力バーが画面下の固定ブロックから、半透明で背景をぼかすフローティング型に変化
  • 下部ナビゲーションバーが透過化され、iOS 26の新キーボードと統合
  • キーボードがチャット背景に合わせて見え方を変える適応表示

ただしボイスメッセージのプレイヤーやメッセージリアクションのメニューなど一部の領域は従来の不透明な見た目のままで、Liquid Glass化はアプリ全体に及んではいません。

「Scheduled Messages(予約送信)」もベータで進行中——下書きの次に控える自動送信機能

下書き集約の「Drafts」とは別軸で、WhatsAppはメッセージの予約送信機能もiOS向けに開発しています。MacRumorsとWABetaInfoによれば、iOSのTestFlightベータ版26.7.10.72で初めて確認されており、メッセージを入力した上で送信日時を指定すると、その時刻に自動で送信される仕組みです。

管理画面と対応範囲

送信予定のメッセージはチャット情報画面の専用セクションにキュー表示され、件数の確認や個別の管理ができます。1対1のチャットだけでなくグループチャットにも対応する見込みで、誕生日メッセージや業務連絡、グループへのリマインドなど、これまでサードパーティ製アプリに頼ってきた用途を公式機能でまかなえるようになります。広域配信時期は未定ですが、テストが順調に進めば2026年中の一般展開が見込まれています。

Q&A

Q. 新しいチャットリストUIを使うには何をすればよいですか? App StoreからWhatsApp バージョン26.21.74以降に更新する必要があります。ただし更新しても、サーバー側で機能が有効化されるまで時間がかかる可能性があります。

Q. Drafts(下書き)リストには何が表示されますか? メッセージを書き始めて入力欄に文字が残ったまま、送信もクリアもせずにチャットを離れた場合に、そのチャットが自動的に集約されます。未送信の下書きを一覧で確認できる新しい既定リストです。

Q. Android版とiOS版で操作感に違いはありますか? Android版では先行して同様のチャットリスト新インターフェースが提供されており、今回のiOS版は同じ仕組みをiPhoneにも広げる位置づけです。両プラットフォーム間の細かな挙動差については公表されていません。

出典