Pixel Watch 3とPixel Watch 4の両モデルで、「スマホを探す(Find My Phone)」とECGアプリが起動直後にクラッシュする不具合が広がっていると9to5Googleが報じました。とくにECGは胸の違和感を覚えてとっさに心電図を取りたい場面で頼りにする健康機能であり、その入口でアプリが落ちる事象は影響が小さくありません。

9to5Googleは手元のPixel Watch 3(41mm)とPixel Watch 4(45mm)で症状を確認しており、Redditにも同様の報告が複数寄せられていると伝えています。

「スマホを探す」がスプラッシュ画面でクラッシュ

9to5Googleによると、Pixel Watch上で「スマホを探す」機能を実行すると、スプラッシュ画面が一瞬表示された直後にクラッシュし、ウォッチフェイスへ戻されてしまうとのことです。同メディアが検証した端末は2台で、内訳は以下のとおりです。

  • Pixel Watch 3(41mm)
  • Pixel Watch 4(45mm)

Reddit上のスレッドでも、まったく同じ挙動を報告するユーザーが複数確認できると9to5Googleは伝えています。一方で、Geminiに対して音声でスマホを探すよう依頼する経路は引き続き利用できると報じられており、応急的にはこちらで代替が可能です。

ECGアプリも「Reopen the app and try again」で終了——心電図がいざという時に使えない懸念

調査の過程でもう1つの不具合も浮かび上がっています。ECGアプリを起動すると、画面に「Reopen the app and try again」と表示されてエラー終了する症状で、Pixel Watch 3とPixel Watch 4のオーナーから報告が出ていると9to5Googleは伝えています。

ただし症状の出方には差があり、9to5Googleは自社で検証したPixel Watch 4で再現を確認した一方、同じ環境のPixel Watch 3では発生していないと報じています。胸の不調や動悸を感じてとっさに心電図を取りたい場面でECGが立ち上がらないとなると、日常の安心材料として身につけている健康機能が肝心の瞬間に機能しないことを意味します。Pixel Watchを医療補助的に活用しているユーザーにとっては看過しづらい挙動です。

システム更新ではない——疑いはアプリ側のアップデート

Pixel Watch向けの直近の大型ソフトウェアアップデートは2026年3月のアップデートで、今回の不具合はここ数日で表面化したばかりです。9to5Googleは、システムアップデートよりもアプリ側のアップデートが原因である可能性が高いとの見方を示しています。

ただし「どのアプリ更新が引き金になったか」は特定できていないと明記されており、Pixel WatchのFitbit ECGアプリに至っては数か月単位でアップデートが行われていないとも指摘されています。原因の絞り込みには時間がかかりそうです。

Googleからの公式アナウンスや修正アップデートは確認されていないため、同様の症状に遭遇している場合は当面続報を待つほかなさそうです。具体的な回避策はQ&Aにまとめます。

「スマホを探す」の背景にある「Find Hub on Watch」——2026年3月Pixel Dropで導入された機能

今回不具合が報告されている「スマホを探す」機能の背景には、2026年3月のPixel Dropによる大規模アップデートがあります。Find HubがPixel Watch(およびその他のWear OSウォッチ)に到来し、なくしたデバイスを手首から直接探せるようになりました。腕時計側を主役にした探索動線が整えられ、スマホやタブレットを取り出さずに済む使い勝手が新しい目玉として打ち出されています。同アップデートでは安全機能や利便機能の拡張も並行して進められています。

  • Pixel Watch 4のSatellite SOSが米国本土からカナダ、欧州、アラスカ、ハワイへ拡大
  • Express Pay、置き忘れ通知、Bluetooth切断時のスマホ自動ロックなどが追加
  • LTE版の更新は4月にロールアウトされ、ビルド番号はCP1A.260305.014.W4

Find Hubの到来によって日々の利便性が高まる一方、今回のような細部の不具合も表面化しやすくなっている側面がうかがえます。

ECGアプリの仕組みと対応国——日本もPixel Watch 2以降で利用可能

不具合の渦中にあるECGアプリそのものについても、利用条件を整理しておく価値があります。Google ECGアプリは30秒の測定で心房細動(AFib)の兆候を解析する設計で、Pixel Watchシリーズではクラウン(外側のダイヤル)と背面に電気センサーが搭載されています。

利用条件と地域

ECGアプリの対応国には日本(初代Google Pixel Watchを除く)が含まれます。対象国は限られており、22歳未満の使用は想定されていません。

測定結果はPDFとして書き出せ、医療従事者と共有できる仕組みも用意されています。あくまで心房細動のスクリーニング目的であり、医師の診断を置き換えるものではない点には留意が必要です。日常的な傾向把握には便利ですが、明確な不調があるときは医療機関の判断を優先する姿勢が望ましいといえます。

Q&A

Q. 修正アップデートはいつ提供される見込みですか? 公開情報の範囲では、Googleから修正タイミングに関する公式アナウンスは出ていません。原因として疑われているのがシステム本体ではなくアプリ側のアップデートとされる以上、対象アプリのサーバー側ロールバックや小規模なアプリ更新で短期間に解消する可能性もあれば、原因特定に時間を要する可能性もあります。

Q. Geminiでスマホを鳴らす具体的な言い方は? 9to5Googleは「Geminiに頼めばスマホを探せる」と触れていますが、具体的なフレーズまでは記事内で言及していません。一般的には日本語で「スマホを探して」「私のスマホを鳴らして」など、英語であれば「Find my phone」など、自然言語で依頼すれば応答する設計とされています。標準アプリの「スマホを探す」が落ちる間の暫定的な逃げ道として覚えておくと安心です。

Q. ECGアプリが落ちる間、心電図はまったく取れませんか? 9to5Googleが検証した個体ではPixel Watch 4で再現、Pixel Watch 3では未発生とされており、症状の出方には個体差があるようです。手元の端末でエラーになる場合でも、ウォッチの再起動や再試行で一時的に通る可能性は残ります。明確な体調不安がある場合は、ウォッチ単体に頼らず医療機関の受診を優先するのが安全です。

出典