iOS 26.5とiPadOS 26.5で、Apple純正Macアクセサリ「Magic」シリーズの接続体験が一段変わりました。Magic Keyboard・Magic Trackpad・Magic MouseをUSB-Cで一度差すだけでBluetoothペアリングが完了し、ケーブルを抜いた後もそのままワイヤレスで使い続けられます。ただし、Mac・iPad・iPhoneで同じMagicアクセサリを共有しているユーザーは、意図しないペアリング切り替えが起きうる点に注意が必要です。

USB-C接続が「ペアリングの初回設定」を兼ねるように

iOS 26.5・iPadOS 26.5では、Magic Keyboard・Magic Trackpad・Magic MouseをUSB-Cで物理的に接続すると、その時点でBluetoothペアリングも自動的に確立されます。これにより、ケーブルを抜いた後もアクセサリ側との接続が維持され、そのままワイヤレス入力デバイスとして使い続けられます。

従来からUSB-C経由での即時接続自体はサポートされていたものの、ケーブルを抜くと接続情報は保持されず、ワイヤレス利用には別途Bluetoothペアリング操作が必要でした。今回の挙動変更で、その手間が省けます。

Macでは当たり前だった挙動が、ようやくiPad/iPhoneに

この変更は、iOS 26.5のβ版で開発者のAaron Perris氏が発見し、2026年3月30日にSNSで公開しました。同氏の投稿によれば、新しい挙動はMacで「Magic」アクセサリをUSB-Cで繋いだ際の動作とまったく同じものとされています。Macでは以前から、有線USB-C接続をきっかけに自動的にBluetooth接続が作られ、ケーブルを抜いてもその接続が保持されてきました。iOSとiPadOSがその挙動にようやく追いついた、と表現してよい更新です。

体験面では、Magic Keyboardを差し込んだその場でiPad側の「Bluetooth」設定画面に潜らずに済む点が大きく、Apple純正アクセサリを複数デバイスで使い回している人ほど恩恵が分かりやすいでしょう。

iPhoneより、iPadユーザーへのインパクトが大きい

9to5Macは、Magic Keyboard等をiPhoneにUSB-Cで繋ぐユーザーは多くないだろうとしつつ、iPad側ではこの変更がより大きな意味を持つ可能性があると指摘しています。iPadはもともとMagic Keyboardをはじめとする入力アクセサリと組み合わせて生産性デバイスとして使われる場面が多く、「差すだけでワイヤレスペアリングまで終わる」体験は日常的な利用フローを大幅に短縮できます。

一方で、9to5Macは注意点も挙げています。たとえばMagic KeyboardをMacとペアリング済みの状態で使っているユーザーが、iPadにUSB-Cで一度繋いでしまうと、iPadOS 26.5側がそのBluetooth接続を「奪う」形になり、本来Macで使うはずだったキーボードがiPad側に紐づいてしまう可能性があります。

複数Apple機器で同じMagicを共有している人は要注意

ハードウェア側の動作には影響しない純粋な利便性アップデートであり、iPad+Magic Keyboardを日常的に使っている人にとっては、迷わず適用してよい更新です。逆に複数のApple機器で同じMagicアクセサリを共有している人は、USB-Cで「ちょっと充電のために繋ぐ」だけのつもりが意図しないペアリング変更を引き起こす可能性があるため、ケーブル接続のタイミングを少し意識して使うのが安全でしょう。

iPadOS 26.5の他の注目アップデートと次期iPadOS 27への布石

iPadOS 26.5は2026年5月11日にリリースされ、約2か月ぶりの主要アップデートとなりました。Magicアクセサリ関連以外にも複数の改良が盛り込まれています。

主な追加機能

  • RCSのE2E暗号化:iPhoneとAndroid間のRCSメッセージに導入され、対応キャリア間でiMessage同等の保護レベルが提供されます。
  • Pride Luminance壁紙:新規追加された壁紙で、1色から最大12色までユーザーがカスタマイズ可能です。
  • リマインダー:スヌーズに「Remind Me at 3:00 PM」など具体的な時刻指定オプションが加わりました。
  • App Store:米国・シンガポール以外向けに「月払い+12か月コミット」型の新サブスク課金が表示されるようになっています。

iPadOS 27は2026年6月8日のWWDC 2026で発表予定で、iPadOS 26.5はその直前における最後の主要アップデートとなる見込みです。

自動ペアリングはUSB-C版Magicのみ対応、対象アクセサリと価格構成

新しいBluetooth自動ペアリング挙動は、すべてのMagicアクセサリで動くわけではありません。この機能はUSB-C版のアクセサリにのみ適用されるとみられており、Lightning版のMagic Trackpadを接続してもBluetooth接続は自動的に作成されないことが確認されています。

そもそもUSB-C版のMagicシリーズが登場したのは比較的最近です。AppleはM4搭載の新iMacと同時に、USB-Cポートを搭載したMagic Mouse・Magic Keyboard・Magic Trackpadの更新版を発表しました。具体的なラインナップは以下の通りです。

モデル価格
Magic Keyboard(コンパクト・Touch IDなし)$99
Magic Keyboard with Touch ID(コンパクト)$149
Touch ID + Numeric Keypad(フルサイズ)$199.00

本体には織り込みUSB-C充電ケーブルが同梱されており、USB-Cポート搭載のMacに接続することでペアリングと充電の両方が可能です。手元のMagicアクセサリがLightning版か新しいUSB-C版かは、今回の機能を享受できるかを左右する重要なポイントです。

Q&A

Q. iPadOS 26.5にアップデートすると、既存のBluetoothペアリングは消えますか? 今回の変更はあくまでUSB-C接続をトリガーにBluetoothペアリングを自動確立する挙動の追加です。USB-Cで別デバイスに繋がない限り、自動切り替えは発生しません。

Q. どのアクセサリが対象ですか? Apple純正の「Magic」ブランド製品、具体的にはMagic Keyboard、Magic Trackpad、Magic Mouseが対象として挙げられています。サードパーティ製キーボードやマウスは対象外です。

Q. iPhoneでも使えますか? 仕様上はiOS 26.5搭載のiPhoneでも同様に動作します。ただし、iPhoneにMagic KeyboardをUSB-Cで物理接続して使うユーザーは多くないとみられており、実質的にメリットを感じるのはiPadユーザーが中心になりそうです。

出典