iOS 27のベータ版が公開され、Apple純正のカレンダーアプリに自然言語入力のサポートが追加されたと報じられています。定番のサードパーティ製カレンダーアプリであるFantasticalで長く支持されてきた「一行で予定を書くだけで詳細が入力される」体験が、ついに標準アプリでも利用できるようになるとされています。時刻欄をタップしてホイールから数字を選び、場所欄に切り替え、参加者を追加して…という従来の数ステップが一行入力に集約されるため、毎日の予定登録にかかる手間とタップ数が大きく減ることが期待されます。

「Work meeting at 3pm」と書くだけで予定が完成

新機能の使い方は極めてシンプルです。たとえば「Work meeting at 3pm」と入力すると、カレンダーアプリが自動的にイベントの開始時刻を午後3時に設定するとされています。これまでのように時刻フィールドを別途タップして数字を選ぶ必要はありません。

Appleは公式サイト上でこの機能を次のように説明しています。

Describe an event, add to Calendar. Add and edit events on your calendar with just a description.

説明文を編集するだけでイベントの内容も追従します。たとえば「ランチミーティング」を「コーヒーチャット」に書き換えると、カレンダー側の詳細も自動的に調整されると説明されています。

場所・参加者はキーボード上のサジェストで追加

入力した文章に場所や人名が含まれている場合、追加するかどうかをユーザーが選べる可能性のあるパラメータについて、キーボード上部にサジェストが表示されるとされています。「Coffee with Mark at Starbucks」と書いた場合、サジェストをタップすればMarkを参加者として追加したり、Starbucksを場所として登録したりできる可能性があります。タップしなければそのままタイトルの一部として残せるため、ユーザーが入力意図を選べる柔軟な設計と言えます。

なお、日本語入力での対応状況については、公開情報の範囲では明示的な言及はありません。現時点で確認できる例はいずれも英語の文章であり、日本語での挙動は正式リリース後の検証を待つ必要があります。

長年Fantasticalがリードしてきた自然言語入力の使い勝手を、Appleが純正アプリで再現してきた格好です。9to5Macは実際にiOS 27ベータで試した結果として、動作は良好だと報じています。

カレンダーとリマインダーの境目が消える

地味ながら見逃せないのが、リマインダーへの応用です。カレンダーアプリからリマインダーを新規作成する機能は既存ですが、その入力にも自然言語処理が拡張されると伝えられています。予定と同じ感覚でやることリストを書き起こせるため、カレンダーとリマインダーを行き来する際の入力方式の違いを意識せずに済むことが期待されます。

サードパーティ製アプリを長く使ってきたユーザーにとっては乗り換えの判断材料になるアップデートです。英語中心の予定入力が多い方や、いち早く新機能を試したい方はiOS 27ベータで体験する価値があります。一方、日本語中心で運用している方や安定性を重視する方は、正式リリースと日本語対応の状況を確認してから判断するのが現実的です。Fantasticalからの乗り換えを検討する場合も、繰り返し予定やテンプレート機能など既存ワークフローとの差分を踏まえた比較が欠かせません。

Fantastical側もAI連携を加速、Claude経由の予定管理にも対応

純正カレンダーが追いついてきた一方、Fantasticalも2026年に入ってAI周りの強化を進めています。2026年3月にはAnthropicのClaudeと接続するMCP(Model Context Protocol)コネクタが導入され、チャット画面から直接予定を扱えるようになりました。

  • イベント詳細の取得、新規作成、名称変更、再スケジュール、削除までを会話で完結
  • 場所の設定・編集にも対応し、住所入力の手間を削減
  • Reclaim.aiのMicrosoft 365アカウントとの予定統合をサポート

加えて、Fantasticalの自然言語パーサー自体もApple Intelligenceを取り込み、複雑な文からイベントとタスクを切り分けて認識する精度が高まっています(利用にはApple Intelligence対応端末とiOS 26が必要とされています)。一行入力という土俵で長年リードしてきたFantasticalは、外部AIとの連携や複雑な文の解釈という方向に軸足を移しつつあり、純正カレンダーとの差別化ポイントを再構築している状況です。

iOS 27全体の刷新——Siri・Liquid Glass・対応機種

カレンダー以外のiOS 27のアップデートも、自然言語入力との相性を読み解くうえで見逃せません。WWDC 2026の発表では、Siriが画面の文脈を理解しSpotlight・Shortcuts・Safari・写真・メッセージなどと深く連携する方向に刷新されました。テキスト・音声・画像・動画をまたいで扱えるマルチモーダル化も進んでいます。

項目iOS 27での変化
Siri画面理解とシステムアプリ連携を強化
Liquid Glass透明度スライダーを新設
AirDrop転送速度が約80%向上
写真表示表示速度が約70%向上
対応機種iPhone 11以降、史上最広

アクセシビリティ面では自然言語Voice Controlも追加され、入力の自然言語化はカレンダー単体ではなくOS全体の方向性として打ち出されています。iPhone 11以降が対象になることで、新機能を試せるユーザー層もこれまでより広がる見込みです。

Q&A

Q. 日本語の文章でも自然言語入力は機能しますか? 公開情報の範囲では日本語対応について明示的な言及はありません。9to5Macが紹介している例はいずれも英語であり、日本語環境での挙動は正式リリース後の検証が必要です。

Q. リマインダーでも自然言語入力は使えますか? 9to5Macによると、カレンダーアプリから作成するリマインダーにも自然言語処理が適用されると報じられています。予定と同じ感覚でやることを一行で書き起こせる見込みです。

出典