Pixelの留守電機能「Take a Message」が、日本を含む20以上の新市場や非Pixel端末に対応する可能性が浮上しました。Android Authorityが「Phone by Google」アプリのAPK解析で見つけた未公開コードから示唆されたもので、現時点ではあくまで兆候であり、最終的な仕様や対応範囲は変わる可能性があります。
Take a Messageとは——Pixelだけの"使える"留守電
「Take a Message」は、Pixelに搭載されている現代版の留守番電話機能です。出られなかった着信に代わって応答し、相手の発言をリアルタイムで文字起こししたうえで、Phone by Googleアプリのホーム画面で後から読み返せます。連絡先に登録されていない相手からのメッセージについては、スパム判定も行います。
日本ユーザーの体験イメージとしては、たとえば営業電話や宅配業者からの不在連絡を、その場で日本語の文字として読めるようになる可能性があります。電話に出られないシーンで内容を素早く把握できるため、留守電を聞き直す手間が省ける点が魅力です。
便利な機能ではあるものの、現状はPixel限定かつ対応国も限られているため、評価のわりに使われていない機能でした。
まだ動かない——APK解析で見つかった「非Pixel対応」と地域拡大の手がかり
Android Authorityは、Phone by Googleアプリに含まれる複数のコードスニペットから、拡大の兆候を発見したとしています。ただしこれはアプリ内の未公開コードであり、最終的に一般公開されない可能性もあります。
注目されたのが「enabledBeeslyV2NonPixel」という記述です。「Beesly」はTake a Messageの社内コードネームで、この記述は同機能が非Pixel端末でテストされていることを示唆しています。ただし、どの端末が対応するかは現時点で明らかになっていません。
日本は「音声+文字起こし」のフル対応市場の候補に
コード内には、機能のサブセットごとに対応市場を制御するフラグも含まれていました。
| コード | 拡大候補の地域 |
|---|---|
| enableBeeslyV2AudioOnlyMarkets(音声のみ) | 欧州: オーストリア、ベルギー、スイス、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、ハンガリー、リトアニア、ラトビア、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スウェーデン、スロバキア/米州: メキシコ/アジア: マレーシア、シンガポール、台湾 |
| enableBeeslyV2TranscriptMarkets(音声+文字起こし) | ドイツ、スペイン、フランス、イタリア、日本 |
| enableBeeslyV2InMarket | インド向け |
日本は「音声+文字起こし」のフル対応となる市場群に含まれており、実装されれば日本語での通話メッセージのリアルタイム文字起こしが利用可能になる可能性があります。
現時点の限界——コード上の準備のみ、サーバ側有効化はまだ
Android Authorityは「非Pixel端末でも、対応外地域のPixelでも、現時点でTake a Messageを動作させることはできていない」と述べています。つまり、コード上の準備はあっても、サーバ側の有効化や正式アナウンスはまだ確認されていません。
APK解析で見つかる未公開機能は、必ずしも一般リリースされるとは限らない点も改めて押さえておきたいところです。また、APK解析は途中段階のコードを観察するものであり、最終製品の仕様や対応範囲は変更される可能性があります。
とはいえ、対応地域に日本が含まれている点や、非Pixel端末への展開を示唆するフラグが入っている点は、Pixel以外を使う日本のユーザーにとっても無視できない動きです。今後注目すべきは、①サーバ側での機能有効化、②Googleからの公式アナウンス、③対応端末リストの開示、の3点です。これらが揃って初めて、日本のAndroidユーザーが実際に使える状態になります。
過去にはマイク誤送信バグも——旧Pixelで一時無効化された経緯
拡大の兆候に注目が集まる一方で、Take a Messageは2026年1月にプライバシー上の不具合が報告された経緯があります。Googleは、Phoneアプリの「Take a Message」機能が少数のユーザー環境で意図せず発信者側に音声を送信していたことを確認しました。マイクの音声が発信者と意図せず共有される可能性があるとの報告を受けた対応です。
影響範囲と対応の違い
| 機種 | 対応状況 |
|---|---|
| Pixel 4 / Pixel 5 | Take a Messageが利用不可に |
| Pixel 6以降 | ソフトウェアパッチで対応可能 |
Pixel 4・5ではTake a Messageが利用不可となり、Pixel 6以降はソフトウェアパッチで対応可能とされています。同じ機能でも世代によって扱いが分かれた点は、日本展開や非Pixel展開を検討するうえでも把握しておきたい背景です。新市場や非Pixel端末に広げる前提として、こうしたプライバシー関連の調整がすでに行われていた事実は、今後の品質や展開速度を見るうえで重要な参照点になります。
非Pixel展開で焦点になる対応ブランドと、先行する「Scam Detection」の前例
非Pixel拡大の対象として具体的なブランド名にも踏み込んだ報道が出ています。コードスニペットからは、GoogleがTake a Message機能をSamsung、OnePlus、Motorola、Nothing、Xiaomiなど他のAndroidブランドの端末で動作させたい意図が強く示唆されています。Pixel 6シリーズ以降で機能していることから、現行のミドルレンジや前世代のフラッグシップへ広がる可能性もあります。
- 対象候補ブランド: Samsung / OnePlus / Motorola / Nothing / Xiaomi
- 想定レンジ: Pixel 6世代と同等以降のAndroid端末
「Pixel独占機能の他社展開」はすでに前例あり
Googleは2026年初頭にPixelの「Scam Detection(詐欺検出)」機能を自社デバイスの枠を超え、Samsung Galaxy S26シリーズへ拡大しています。Pixel独占だったAI通話機能が他社Androidへ広がる流れはすでに始まっており、Take a Messageもその延長線上に位置づけられる動きと言えます。なお、文字起こしはオンデバイス処理で行われ、プライバシー重視機能として位置付けられている点も、他社展開時の訴求ポイントになりそうです。
Q&A
Q. Take a Messageとは何ですか? 出られなかった着信にPixelが代わりに応答し、相手の発言をリアルタイムで文字起こしする現代版の留守番電話機能です。スパム判定機能も備えています。
Q. 日本でも使えるようになりますか? Phone by Googleアプリのコード上、日本は音声と文字起こしの両方に対応する市場の候補に含まれていることが確認されました。ただし正式発表はまだなく、リリース時期や対応端末は現時点で公表されていません。
Q. Pixel以外のAndroid端末でも使えますか? 「enabledBeeslyV2NonPixel」というコードから非Pixel端末でのテストが示唆されていますが、具体的にどのメーカー・機種が対応するかは明らかになっていません。
出典
- Android Authority — The Pixel’s best voicemail feature might soon expand to non-Pixel phones, 20+ markets
- Android Central — Google disables Take a Message on older Pixel phones following a serious privacy bug
- 9to5Google — Google confirms 'Take a Message' microphone bug, disabling on old Pixel phones