ソニーがWH-1000Xシリーズ10周年を記念し、新フラッグシップ「Sony 1000X The ColleXion」(読みは「コレクション」)を公開しました。価格未発表のまま、12個のマイク・新V3プロセッサー・カーボン層新ドライバー・3.5mmケーブル同梱の新キャリングケースを携え、しかも折り畳み機構を廃止するという思い切った決断を下したプレミアム機です。GSMArenaが2026年5月19日付で「レビュー用入荷(in for review)」として紹介したもので、現行の最上位機WH-1000XM6を置き換えるのではなく、その**上位に位置する(slot above)**新モデルとして投入される点が大きな特徴です。
WH-1000XM6を置き換えない、シリーズ10周年の特別モデル
ソニーのWH-1000Xシリーズは、Bose QuietComfort 35が切り拓いたワイヤレスANCヘッドホン市場で長年トップクラスの人気を維持してきました。Appleを含む多くのプレイヤーが参入した今もその地位を保っている、と紹介されています。
ソニーのワイヤレスオーバーイヤーANCヘッドホンが10周年を迎えたことを記念し、特別なモデルとして登場するのが今回の1000X The ColleXionです。WH-1000XM6の後継ではなく上位にスロットインするプレミアム機として位置づけられており、WH-1000XM6を置き換えるものではないと明言されています。カラーは「Black」と「Platinum White」の2色展開です。
装着感と質感は底上げ、ただし折り畳みは廃止
外観・装着面では次の変更が示されています。
- ヘッドバンドの幅を広く取り直し、装着感を向上
- イヤーカップにプレミアム合成皮革を採用
- ステム部にステンレススチール製のアクセントを配置
- WH-1000XM6のような折り畳み機構は搭載せず、WH-1000XM5と同様のスイベル動作のみに変更
折り畳めなくなった点は、持ち運び時のかさばりに直接効いてくる変更です。たとえば通勤バッグやリュックの隙間にコンパクトに収める使い方は難しくなり、付属の専用ケースで運ぶ前提になります。携行性を重視するユーザーには無視できない仕様変更でしょう。
V3新プロセッサーで音作りはaudiophile寄りへ
内部構成では、マイク数とノイズキャンセリング用プロセッサーはWH-1000XM6から据え置きです。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| マイク(通話・ANC) | 12個 |
| ノイズキャンセリング処理 | QN3プロセッサー(WH-1000XM6と共通) |
| 内蔵統合プロセッサー | 新V3(音響処理と空間モードを強化) |
| 空間オーディオ | 360 Upmix(music, cinema, and gaming向けにチューニング、専用ハードウェアボタンでモード切替) |
| 付属ケーブル | 3.5mmケーブル同梱 |
サウンドチューニングについては、従来WH-1000Xシリーズが志向してきた「温かみがあり低域寄りでコンシューマー向け(some call it muddy)」の音作りから一歩離れ、高域のクリアさとサウンドステージの広さを重視する方向に振られたと説明されています。ソニーは高名な音響エンジニアにチューニングを依頼したとも報じられており、よりオーディオファイル寄りの方向性を示すものです。
カーボン新素材ドライバーで高域解像感を底上げ
ドライバーには「unidirectional carbon layered core composite(一方向カーボン層コアコンポジット)」と呼ばれる新素材が採用されました。**高域の解像感(treble detail)・分離感(separation)・サウンドステージ(soundstage)**の改善に寄与するとしています。
付属するキャリングケースも刷新され、マグネット式の留め具と一体型のハンドルを備えた新デザインに変わりました。従来モデル同様、ケース内には3.5mmケーブルも同梱されます。
価格は未発表——購入判断の前に待ちたい情報
肝心の価格は本稿執筆時点で発表されていません。GSMArenaも「価格はソニーが発表次第更新する」としています。WH-1000XM6の上位にスロットインするプレミアム機として投入されるとされており、価格水準については現時点では明らかにされていません。
折り畳み機構が省かれた点、音の方向性がよりaudiophile寄りに振られている点を踏まえると、これは万人向けというよりより上位志向のユーザーへの提案と読めます。WH-1000XM6で十分満足している方は、価格と音質傾向の正式発表を待ってから検討するのが妥当でしょう。
Q&A
Q. WH-1000XM6は廃番になりますか? いいえ。1000X The ColleXionはWH-1000XM6を置き換える後継機ではなく、その上位にスロットインするプレミアム機として投入されると伝えられています。WH-1000XM6を置き換えるものではないと明言されています。
Q. 折り畳めなくなったのは大きなマイナスですか? 持ち運び頻度の高いユーザーには影響があります。WH-1000XM6が備えていた折り畳み機構は搭載されず、WH-1000XM5と同じスイベル動作のみとなるため、専用ケースでの携行が前提になります。付属ケースには3.5mmケーブルも同梱されます。
Q. 音質はWH-1000XM6からどう変わるのですか? 公開された情報では、12個のマイクとノイズキャンセリング用QN3プロセッサーはWH-1000XM6と共通で、変化の中心は新V3プロセッサーと新ドライバーにあります。サウンドチューニングは、従来の温かく低域寄りの傾向から、高域のクリアさとサウンドステージの広さを重視する方向へ振り直されたとされています。
出典
- GSMArena — Sony 1000X The ColleXion in for review