Motorola Razr Ultra所有者は要確認——お気に入りのMotorola端末からAmazonアプリを開くたびに、誰かのアフィリエイト報酬が静かに横取りされている可能性が浮上しました。Motorolaのプリインストールアプリ「Smart Feed」が、ユーザーがAmazonショッピングアプリを開く際にブラウザを起動し、アフィリエイトコード付きのAmazonリンクへ自動リダイレクトしている可能性が指摘されています。Android Authorityが2026年5月26日付で報じた内容で、同メディアによるとMotorola Razr Ultraなどで挙動が確認されているとされています。問題が起きているのは、プリインの「Smart Feed」アプリだと報じられています。

Redditユーザーが発見、ADBで通信先まで特定

最初に挙動を指摘したのはRedditユーザーとされ、Motorola端末でAmazonアプリを起動するとアプリ本体ではなくブラウザが立ち上がり、怪しげなURLを経由したうえでアフィリエイトコード付きのAmazon URLへ転送されるという報告です。一連の処理は非常に短時間で進むため、目を離していると気づきにくいといわれています。

ADB(Android Debug Bridge)経由で端末の通信を確認したところ、外部ドメイン宛のリクエストが発生していることが突き止められたと報じられています。Android Authorityによると、関連するドメインは広告関連企業のもので、Motorolaと何らかの関係があるとされています。挙動を引き起こしているのは、プリインの「Smart Feed」アプリだとAndroid Authorityは伝えています。Smart FeedがAmazonアプリの起動を検知し、即座に自社経由のアフィリエイトリンクをブラウザで開いている格好です。

経由URLとアフィリエイトコード——インフルエンサーとの関連は不明

問題の「怪しげなURL」については、最終的に付与されるアフィリエイトコードが、関連するとされるインフルエンサーが過去に使用してきたアフィリエイトURLのいずれとも一致しないという指摘もあると報じられています。

このことから、Motorolaまたは第三者がアフィリエイトリンクを「ロンダリング」している可能性があると示唆されています。読者目線で言えば、本来は応援したい店舗・インフルエンサーに渡るはずだったAmazonからの数%の紹介料が、ユーザーの意図しないルートで吸い上げられている疑いがあるということです。報酬の最終的な受け取り先は現時点では明確ではなく、Smart Feedアプリ側で意図的に挙動が組み込まれているのか、あるいはアプリ自体が侵害されているのかも分かっていません。詳細は出典元を参照してください。

バージョンや機種により挙動が異なる可能性

挙動が確認されているのは、特定バージョンのSmart Feedアプリが動作するMotorola端末に限られると伝えられています。Android Authorityの著者であるHadlee Simons氏は、自身が所有するMotorola端末(旧バージョンのSmart Feedが入ったもの)では、この挙動が確認できないと述べているようです。

ただし話はそこまで単純ではなく、最新版のSmart Feedを搭載していても影響を受ける機種と受けない機種があるとも報じられており、バージョンだけで一律に再現するわけではない様子です。再現条件の詳細は出典元を参照してください。

Motorolaは未回答、暫定対応は「Smart Feedを無効化」

Android AuthorityはMotorolaに対し、本件が意図的な仕様なのか、他機種にも展開する計画があるのか、他のアフィリエイトソースや他のショッピングアプリにも影響するのかを問い合わせていますが、現時点で回答は得られていないといいます。

挙動が確認されている読者向けには、暫定的な対応としてSmart Feedアプリを無効化することが勧められています。日本ではMotorola端末を購入したユーザー、特にRazrシリーズのユーザーは、Smart Feedのバージョンと挙動を一度確認しておく価値がありそうです。第三者検証ベースの段階であり、Motorolaの公式説明が出るまでは「報告されている挙動」として受け止めるのが妥当で、続報を待つのが賢明です。

通信先「devicenative.com」と再現条件の技術的特徴

調査によって判明している技術的な事実を整理すると、挙動の不可解さが一段と際立ちます。

  • ネットワークログ上のリクエスト先「devicenative.com」は、スマートフォン向けに広告を配信するサービスで、Motorolaとの統合ドキュメントがかつて公開されていました。ただし当該のMoto向け統合ページは現在削除され、docs.devicenative.com/moto-integration/ にアクセスしても404エラーが返ります。
  • リダイレクトの最終的な経由先は「kira-abboud.com」で、ファッションインフルエンサー@kirasfashionfindsを参照する形になっていますが、当人のSNS上には同URLが一切掲載されていません。
  • 挙動はホーム画面のアイコンから起動した場合には発生せず、アプリドロワーからAmazonを開いた瞬間のみトリガーされます。
  • Smart Feedを手動でサイドロードしても同じ挙動は再現しないため、プリインストールされた広告SDKの不具合が原因ではないかとの見方も浮上しています。

Honeyスキャンダルとの構造的類似——システムアプリゆえの根深さ

ブラウザ拡張Honey(PayPal傘下)がアフィリエイトコードを差し込んで批判された過去のスキャンダルが想起されており、構造の類似性を指摘する声が相次いでいます。

通常手順ではアンインストールできない

Smart Feedはシステムアプリとして組み込まれているため、ユーザーが通常の方法ではアンインストールできません。Motorola側は挙動が始まる前にユーザーへ事前の開示やオプトインの機会を提供していなかったとされています。さらにタイミングも厳しく、Motorolaは過去6か月にわたって2026年ラインナップで好評を獲得し、折りたたみ市場でサムスンからシェアを奪ってきたところでの発覚となりました。ブランドが上向きの局面で信頼を損ねかねない事案として注視されています。

Q&A

Q. 自分のMotorola端末でも被害に遭っている可能性はありますか? 報告では特定バージョンのSmart Feedアプリが動く端末で挙動が確認されています。ただし最新版でも機種により挙動が異なるとされており、Amazonアプリを開いた直後にブラウザが一瞬立ち上がるかを確認するのが手掛かりになります。

Q. 金銭的な被害はあるのですか? ユーザーの財布から直接お金が抜かれるわけではなく、Amazonが本来支払うはずのアフィリエイト報酬が横取りされている疑いがある、というのが報告の趣旨です。購入金額そのものがユーザーに上乗せされる話ではなく、Amazonがアフィリエイト報酬として支払う数%分が、本来の購入経路(応援したい店舗やインフルエンサー)ではなくMotorolaないし第三者に渡っていると見られています。報酬の最終的な受け取り先や経路はまだ明らかになっていません。

Q. すぐにできる対策はありますか? 挙動が確認できる場合の暫定対応として、Smart Feedアプリを無効化することが勧められています。Motorolaからの公式回答や修正アップデートが出るまでは、この対応で挙動自体を止められる可能性があります。

出典