海中で見つかったスマートウォッチが、Pixel Watch 5の試作機ではないかとして注目を集めています。本体裏面には「Pixel Watch 5」と明確に印字されており、サイズは45mmとみられます。画像はGearbox(Borderlandsシリーズの開発元)創業者であるRandy Pitchford氏が、X(旧Twitter)に2枚のハンズオン画像として投稿しました。

裏面に「Pixel Watch 5」の刻印——45mmモデルの試作機か

Pitchford氏の説明によれば、友人がセント・マーチン島近くでスキューバダイビングをしていた際に発見したとのことです。画像には45mmサイズとみられる本体の裏面に「Pixel Watch 5」と明確に印字されており、ケース型番ではなく製品名がはっきり読み取れる点が今回のリークの核となっています。

9to5Googleは、画像にPitchford氏自身の反射が映り込んでいる点を挙げ、加工された合成画像である可能性は低いと評価しています。同記事は「明らかな違和感は見当たらない」とも指摘しています。

電源は切れていたが、時刻だけは表示され続けていた

公開された画像から判断する限り、Pixel Watch 5のデザインは「ほぼ同一」に見えると報じられています。バッテリーが完全に切れているため、ソフトウェアUIや新機能を画面上で確認することはできない状態だったとされています。

一方で、Pitchford氏は「低電力ステートでは正しい時刻が表示され続けている」と説明しています。海中で発見された端末が、ある程度の機能を維持していること自体が驚くべき点として9to5Googleでは「機能していること自体が驚き」と表現されています。

なお、Pixel Watch 5は今年後半のローンチが見込まれていますが、デザイン以外のハードウェア変更点に関する具体的なリークは現時点で表面化していません。

体感はどう変わる?——Snapdragon Wear EliteとGemini連携の噂

現状唯一具体性をもって語られているのが、新型Snapdragon Wear Eliteの採用です。Qualcommが次世代Wear OSデバイス向けに発表したチップで、Googleはこのチップについて次のようにほのめかしています。

「opens new possibilities, delivering the performance, battery life and connectivity essential for the next generation of Wear OS(次世代Wear OSに不可欠な性能・バッテリー駆動時間・接続性を提供し、新たな可能性を切り開く)」

9to5Googleは、この表現が「おそらくGemini Intelligenceを指しているとみられる」と推測しています。デザイン以外の変更点が表面化していない現状では、Snapdragon Wear Eliteの採用とそれに付随するGemini Intelligenceへの言及が、現行モデルとの差分として注目される要素となっています。

試作機リークをどこまで信じるべきか

今回の情報は、海中で発見されたとされる試作機の写真というかなり特殊な経路によるリークで、撮影者本人がスマートウォッチ業界のインサイダーではない点に留意が必要です。Pitchford氏はゲーム業界の著名人であり、画像加工の動機が薄いと見られている点が信憑性の根拠として挙げられていますが、これはあくまで状況証拠です。

発見場所がセント・マーチン島近くと説明されている点は写真と整合的ですが、端末がどの段階の試作機なのかは明らかにされていません。

現時点ではPixel Watch 5は「デザインがほぼ同一に見え、Snapdragon Wear Eliteを採用する見込みのスマートウォッチ」という枠組みで捉えるのが妥当です。続報は9to5Googleをはじめとする一次情報源でフォローしつつ、現行Pixel Watchユーザーは「Snapdragon Wear Eliteで体感が変わる余地」と「デザイン据え置きの可能性」を踏まえて次のリークを待つのが現実的でしょう。

Snapdragon Wear Eliteの実体——3nm big.LITTLE構成と他社採用例

Qualcommが2026年3月のMWCで発表したSnapdragon Wear Eliteは、3nmプロセスで製造されるウェアラブル向けプレミアムチップです。スマートウォッチ向けチップとして初めてbig.LITTLE構成を採用し、2.1GHzの大コア1基と1.95GHzの小コア4基を搭載しています。シングルコア性能は前世代Snapdragon W5+ Gen 2比で最大5倍、Adreno GPUは最大7倍のフレームレート向上を達成し、1080p/60fpsの描画にも対応するとQualcommは説明しています。バッテリー駆動時間は最大30%延長され、Hexagon NPUは最大20億パラメータのAIモデルをオンデバイスで実行できる仕様です。

Pixel Watch 5以外で採用が見込まれる機種

  • Samsung Galaxy Watch Ultra 2が最初の搭載機となる見込みです
  • MotorolaのProject Maxwell(CES 2026で披露)でも動作が確認されています

Wear OS 7とGemini Intelligence——Google I/O 2026で示された新機能

GoogleはGoogle I/O 2026でWear OS 7を正式発表しました。バッテリー駆動時間はWear OS 6比で最大10%向上し、従来のTilesに代わって2×1と2×2の2レイアウトを持つ新しいウィジェットシステムが導入されます。Live Updatesは、フードデリバリーや配車サービスの進捗・カウントダウン・ステータス変化をアプリを開かずに文字盤へリアルタイム表示できる機能として位置づけられています。

Gemini Intelligenceは2026年後半に発売される一部の新型スマートウォッチに限定提供され、Gemini Nano v3への対応が必須要件となります。AppFunctions APIにより、開発者は自社アプリをGeminiと連携させられる仕様です。Google公式ブログは次のように説明しています。

ワークアウト中にGeminiを呼び出して、スマートフォンに触れずにDoorDashの注文を完了できる

Q&A

Q. 海中で見つかったのに動いていたのはなぜですか? Pitchford氏によれば低電力ステートで正しい時刻が表示され続けていたとのことですが、9to5Googleも「機能していること自体が驚き」と表現しており、なぜ機能を維持できたのかについての技術的説明は公表されていません。

Q. 「Pixel Watch 5」の刻印がある時点で本物と断定できますか? 本体裏面の印字と撮影者の反射映り込みは信憑性を高める要素ですが、9to5Googleも「合成の可能性は低い」とする一方で完全な真贋判定はしていません。あくまで状況証拠による評価です。

Q. 現行Pixel Watchユーザーは買い替えを検討すべきですか? 公開情報の範囲ではデザインがほぼ同一に見えるとされ、目立つ差分はSnapdragon Wear Elite採用の噂のみです。判断材料が出揃うまでは現行モデルの継続利用が無難と言えます。

出典