Motorolaの2026年フリップ折りたたみ「Razr 2026」のレビューがAndroid Headlinesに掲載されました。$799.99(約12万円)に値上がりした新モデルは、デザインとカバーディスプレイで高く評価される一方、ソフトウェアサポート期間の短さが弱点として指摘されています。レビュアーのJustin Diaz氏が数週間メイン機として使用した実機評価の要点をまとめます。
$100の値上げで$799.99へ——前モデルからの変化
Razr 2026の価格は$799.99(約12万円)で、2025年モデルの$699(約10万8千円)から$100(約1万5千円)の値上げとなりました。Justin Diaz氏は「平均的な消費者が一度立ち止まって考える価格帯」と評し、競合のクラムシェル型折りたたみと比較した際の正当化が難しくなったと指摘しています。
外観デザインは2024年・2025年モデルとほぼ同一で、2024年から採用された大型カバーディスプレイを継承しています。今年はPANTONEとの協業による新色「Bright White」「Violet Ice」「Hematite」「Sporting Green」が用意され、レビュー機のBright Whiteはシルバーのサイドとヒンジが映える仕上がりと評価されています。
本体重量は188g、開いた状態で171.30×73.99×7.25mm、閉じた状態で88.08×73.99×15.85mm。ディスプレイ折り目はGalaxy Z Flip 6よりも目立たず、画面オン時には正面から見るとほぼ見えないレベルとされていますが、指で触れると感触は残るとのことです。
大型カバーディスプレイとLive Updatesが体験を底上げ
メインディスプレイは6.9インチLTPO Extreme AMOLED(120Hz、ピーク輝度3,000nits)、カバーディスプレイは3.6インチLTPS Extreme AMOLED(90Hz、ピーク輝度1,700nits)。輝度は2025年モデルから据え置きですが、屋外視認性は十分と評価されています。
カバーディスプレイには最大4つのアプリを配置でき、Telegram、Discord、Gmail、Google Maps、YouTubeなど「ほぼすべてのアプリ」が動作します。設定の「外部ディスプレイ」から各アプリに権限を付与する必要がありますが、トグル操作のみで簡単とされています。
ソフトウェア機能ではLive Updatesが特に評価されており、メッセージのやり取りやUber Eatsの配達状況などをカバーディスプレイ上で確認でき、本体を開かずに済む点が便利だと述べられています。3本指スワイプによるスクリーンショット機能も実用的だとされています。
性能はPixel 10a以下——ただし発熱は良好
プロセッサはMediaTek Dimensity 7450X、RAM 8GB、ストレージ256GB。Geekbench 6ではシングルコア1,108、マルチコア3,268、GPU 3,167というスコアで、価格が数百ドル安いGoogle Pixel 10a(シングル1,707、マルチ4,294、GPU 8,754)を下回りました。AnTuTuも1,030,712とPixel 10a(1,353,348)に届きません。
| 項目 | Razr 2026 | Pixel 10a |
|---|---|---|
| Geekbench 6 シングル | 1,108 | 1,707 |
| Geekbench 6 マルチ | 3,268 | 4,294 |
| AnTuTu | 1,030,712 | 1,353,348 |
| バッテリー駆動 | 12時間32分30秒 | 21時間21分10秒 |
| 1%→100%充電時間 | 1時間15分3秒 | 1時間38分30秒 |
一方、サーマル性能はPixel 10aを上回り、Genshin Impactプレイ後96.0°F、3DMarkストレステスト後95.3°F、4K/60fps録画10分後98.3°Fと、いずれも100°Fを下回っています。電源ボタン一体型の指紋センサーは反応が高速ですが、画面を点けるだけのつもりが認証が走ってしまう難点も挙げられています。
バッテリーと充電——4,800mAhは「十分だがUltraに大差」
バッテリー容量は4,800mAhで、2025年モデルから増量されています。一方でRazr Ultra 2026(5,000mAh)と比べると、駆動時間は12時間32分30秒対19時間23分9秒と大きな差があります。日常使用では夜まで45〜50%の残量が残ると報告されており、Audible再生で就寝してもなお約40%が残る水準です。
充電は30W有線・15W無線で、2025年モデルから据え置き。1%から100%までは1時間15分3秒で、Pixel 10a(1時間38分30秒)よりも短時間で完了します。なお充電器は同梱されていません。
カメラは価格帯で良好——ただしソフト更新が最大の弱点
カメラ構成はメイン50MP(f/1.7、1/1.95インチ)、超広角50MP(f/2.0、画角122度)、フロント32MP(f/2.4)。Pixel 10 Pro、Galaxy S26 Ultra、Vivo X300、iPhone 17 Pro Maxといったフラッグシップには及ばないものの、$1,200を超えるこれらの製品より大幅に安価であることを踏まえれば十分な価値があると評価されています。動画撮影では本体を左右に傾けてズームするジェスチャーが搭載されていますが、Horizon Lock利用時はFHD 30fpsのみ対応で、60fpsや4K録画とは併用できません。
最大の弱点はソフトウェアサポート期間です。OSアップデートは3年、セキュリティアップデートは4年で、Google・Samsungの最大7年と比較すると明確に短い水準です。Justin Diaz氏は「4年を過ぎるとデバイスのセキュリティを妥協することになる」と述べ、4年以内に買い替える人でなければ慎重に検討すべきポイントとしています。
フリップ型折りたたみとして$799.99前後で購入を検討している人にとっては有力候補ですが、より長く使いたい人や高性能を求める人は、追加投資でRazr Ultra 2026を選ぶか、別ブランドのフラッグシップを検討する判断が妥当でしょう。
上位機Razr Ultra 2026との位置付け
同時期の上位機Razr Ultra 2026は2026年4月に発表され、無印モデルとの差別化がより明確になっています。Android Centralの比較記事では、Ultra 2026と2025モデルの違いがごく小さいことも指摘されています。
| 項目 | Razr Ultra 2026 |
|---|---|
| メインディスプレイ | 7.0インチ |
| SoC | Snapdragon 8 Elite Gen 5 |
| RAM/ストレージ | 16GB / 512GB |
| OS | Android 16 |
無印Razr 2026のMediaTek Dimensity 7450X・8GB RAM・256GBという構成に対し、Ultraはチップセット世代・メモリ容量・ストレージのいずれでも明確に上位です。一方で、Ultra 2026そのものは「変更点に対して価格が高すぎる」とも評されており、$799.99の無印モデルを選ぶ余地は十分に残されています。
競合Galaxy Z Flip 7との価格・スペック差
クラムシェル型折りたたみの直接的なライバルであるSamsung Galaxy Z Flip 7は、2026年も$1,099から提供されており、前年からの価格据え置きが続いています。発表は7月9日のSummer Unpackedイベントで、Samsungとしては初のExynosチップを搭載した点も特徴です。
- 価格はRazr 2026の$799.99に対しGalaxy Z Flip 7は$1,099で、約$300の差
- カバー画面FlexWindowの輝度は前モデルの1,600nitsから2,600nitsに引き上げ
- バッテリー容量は4,000mAhから4,300mAhへ増量
- ストレージは256GB/512GBの2構成
Razr 2026のカバーディスプレイは3.6インチ・1,700nitsで、面積では先行するもののピーク輝度の数値ではGalaxy Z Flip 7が上回ります。価格差を取るか、屋外視認性と最新世代Exynosを取るかという選択軸になっています。
Q&A
Q. Razr 2026とRazr Ultra 2026のどちらを選ぶべきですか? 価格を重視するならRazr 2026($799.99/約12万円)で十分な体験が得られます。ただしバッテリー駆動時間(12時間32分 vs 19時間23分)や充電速度、カメラ機能、プロセッサ性能で差があるため、フラッグシップ寄りの体験を求めるならRazr Ultra 2026が推奨されています。
Q. なぜソフトウェアサポート期間が問題視されているのですか? Razr 2026はOSアップデート3年・セキュリティアップデート4年に対し、Google PixelやSamsung Galaxyの主要モデルは最大7年のサポートを提供しているためです。4年経過後はセキュリティ面で妥協が必要になるため、長期利用を前提にする人には不利な条件となります。
Q. 性能面でPixel 10aより劣るとのことですが、実用上問題はありますか? Geekbench・AnTuTuのスコアではPixel 10aを下回りますが、日常使用ではスムーズで体感的な引っ掛かりは少ないと評価されています。ただしモバイルゲームで最高画質・最高フレームレートを求める用途には不向きとされています。
出典
- Android Headlines — Motorola Razr 2026 Review: A Great Phone Weighed Down By Poor Software Support
- Android Central — Motorola Razr Ultra 2026 vs. Razr Ultra 2025: Spot the difference
- PhoneArena — Galaxy Z Flip 7 release date, price and features