HonorがWinシリーズの新モデル「Honor Win Turbo」を中国で発表しました。10,000mAhの大容量バッテリーと三重のIP防水・防塵規格を備えつつ、価格はCNY 2,699(約5万8千円)から。冷却ファンを省き、省電力チップに置き換えることで、ゲーミング志向だった先行機からポジションを大きく振り、屋外でも電池残量を気にしにくい「長く使える1台」に仕上げたモデルです。先行する「Win」「Win RT」がアクティブ冷却ファンを内蔵したゲーミング志向だったのに対し、Win Turboは持久力に全振りした構成と言えます。
ファンレス+Dimensity 8500——“速さ”ではなく“長く動く”に振った設計
シリーズの先行機Honor WinとWin RTがアクティブ冷却ファンに加えてSnapdragon 8 Eliteおよび8 Elite Gen 5を載せていたのに対し、Win TurboはファンレスでチップにMediaTekのDimensity 8500を採用しています。GSMArenaは、Dimensity 8500がSnapdragon 8 Elite/8 Elite Gen 5と比較して消費電力が少ない点を指摘しており、Win Turboはパフォーマンス重視ではなく持久力に最適化された端末と位置づけられています。
ファンレス化は単に部品を減らすだけでなく、発熱源を抑制することにもつながります。省電力チップとの組み合わせで、ピーク性能よりも長時間の安定動作と電池消費の最適化を優先した設計と読み取れます。
ディスプレイも兄弟機より一回り小さい6.79インチのOLEDで、リフレッシュレートは120Hzです。メモリ・ストレージ構成は3種類が用意されています。
- 12GB / 256GB
- 12GB / 512GB
- 16GB / 512GB
リアカメラは50MPメイン+5MP超広角、フロントは16MPと、構成自体は控えめにまとめられています。
10,000mAhバッテリーは「ワイヤレス非対応・80W有線」のトレードオフ
最大の特徴はやはり10,000mAhの大容量バッテリーですが、上位2機種との差別化のためか、Win Turboはワイヤレス充電に対応していません。有線充電も80Wに抑えられており、Win/Win RTの100Wからはスペックダウンしています。
Honorによれば、80W SuperCharge充電器を使った場合の0→100%所要時間は約90分です。10,000mAhという容量を踏まえれば妥当な水準ですが、充電速度を重視するユーザーは上位機種を選ぶ動機が残る形です。
| 項目 | Win Turbo | Win / Win RT |
|---|---|---|
| チップ | Dimensity 8500 | Snapdragon 8 Elite / 8 Elite Gen 5 |
| ディスプレイ | 6.79インチ OLED 120Hz | (兄弟機より大型) |
| 冷却ファン | なし | あり |
| バッテリー | 10,000mAh | 10,000mAh |
| 有線充電 | 80W | 100W |
| ワイヤレス充電 | 非対応 | 対応 |
IP68・IP69・IP69Kの三重認証——非タフネス機としては異例
もう一つの注目点が、IP68・IP69・IP69Kの三重認証取得です。GSMArenaは、理論上は高温・高圧の水流にも耐え得るとしており、主流デザインの非ラギッド端末としては印象的な水準と評価しています。
タフネススマホ専用機ではなく、一般的なデザインの端末でIP69Kまでカバーする例は限られるため、屋外利用やアウトドア用途に強い実用性を持たせた一台と言えそうです。
10,000mAh+三重IPで約5万8千円——エントリーの攻めた価格設定
カラーはBlack、White、Blueの3色展開で、中国での価格は以下の通りです。
| 構成 | 価格(CNY) | 参考(EUR) |
|---|---|---|
| 12GB / 256GB | CNY 2,699(約5万8千円) | €340 |
| 12GB / 512GB | CNY 2,999(約6万4千円) | €380 |
| 16GB / 512GB | CNY 3,599(約7万7千円) | €560 |
10,000mAhと三重IP認証を備えた端末としては、エントリー構成のCNY 2,699(約5万8千円)はかなり攻めた価格設定です。グローバル展開や日本市場への投入については現時点で公表されていません。電池持ちとタフネス性能を最重視するユーザーであれば、中国市場での動向と海外展開の続報に注目しておく価値があります。
Q&A
Q. Honor Win Turboと既存のWin/Win RTの最大の違いは何ですか? 冷却ファンの有無とチップ選定が最大の差です。Win/Win RTはSnapdragon 8 Elite系+アクティブ冷却で性能重視、Win TurboはDimensity 8500を採用したファンレス構成で、電池持ちに最適化されています。
Q. 10,000mAhの大容量バッテリーは充電にどれくらいかかりますか? Honorは80W SuperCharge充電器使用時に0→100%が約90分としています。ただしワイヤレス充電には対応していない点に注意が必要です。
Q. 日本でも購入できますか? 現時点で発表されているのは中国市場向けのみで、グローバル展開や日本での販売予定は公表されていません。中国版を個人輸入する場合は、技適や日本国内で利用可能な通信バンドへの対応有無、充電器・保証の取り扱いといった点を事前に確認しておく必要があります。今後のグローバル版発表が出るか、続報を待つのが現実的な選択肢です。