Galaxy S23シリーズ向けのOne UI 8.5から、Apple端末との間でファイルをやりとりできるAirDrop互換機能が外されていると報じられました。Android Authorityが実施した読者投票では560票のうち41%が「欲しい」と回答し、需要は明確です。同シリーズが積むSnapdragon 8 Gen 2FastConnect 7800はWi-Fi 7に対応しており、「ハード的には対応可能なはず」との指摘も上がっています。一部ユーザーからは「計画的陳腐化ではないか」との声も出ています。

One UI 8.5にAirDrop互換非対応か──Galaxy S23所有者が反発

Samsungは旧フラッグシップ向けにOne UI 8.5の安定版ロールアウトを始め、Galaxy S23シリーズも対象に含まれたと伝えられています。アップデートではQuick Settingsメニューのカスタマイズ強化、ロック画面のカスタマイズ、システムメニューのデザイン統一、新しいGalaxy AI機能などが追加されたと報じられています。

一方で、上位機種向けにはApple端末とAirDrop経由でファイル共有できる機能も提供されたとされています。これはGoogleが先にPixelへ投入した機能とされていますが、Samsungの実装ではGalaxy S23シリーズが対象から外れていると伝えられています。Galaxy S23オーナーの一部はRedditなどのフォーラムで強い不満を表明しており、あるRedditユーザーは、これを「planned obsolescence(計画的陳腐化)」の一例だと主張していると報じられています。

Galaxy S23はソフトウェアアップデートが残り1年とされており、現時点でGalaxy S26シリーズへ買い替える積極的な理由は薄く、主要機能を外されたことに対する不満が大きくなっていると報じられています。

ハードは対応可能との主張──ボトルネックはWi-Fi周りか

同ユーザーは、Galaxy S23に搭載されたSnapdragon 8 Gen 2はAirDropを支える通信スタックを動かす能力を持つと主張していると伝えられています。

AirDropの基盤であるApple Wireless Direct Link(AWDL)は、送受信端末のWi-Fi無線で転送を細かいパケットに分割し、Wi-Fiチャンネルを毎秒数百〜数千回切り替えながらインターネット接続を保ったままピアツーピア転送を維持する仕組みとされます。そのため、Wi-Fiモジュールの性能がボトルネックになり得ます

ただし、同ユーザーによれば、Snapdragon 8 Gen 2はQualcommのFastConnect 7800を搭載し、Wi-Fi 7の転送に対応しているため、AWDLとの連携でも問題はないはずだとしています。Android Authorityは、この主張は理にかなっているものの、自社では検証できていないと注記していると伝えられています。

現実的な要因として、Googleがチップベンダーごとに動作を調整・検証する必要があり、対応端末を広げるには相応のリソースが必要だという点が挙げられています。Galaxy S23はすでに対象リストから外れていると報じられており、旧機種への対応にリソースを割くのをSamsungとGoogleが躊躇しているのが背景にあるとの見方もあります。

読者投票では41%が「欲しい」と回答

Android Authorityが記事内で実施した読者投票では、計560票のうち以下のような結果になったと報じられています。

回答比率
欲しい(Yes, I want it bad)41%
使わないので不要28%
あれば嬉しいが必須ではない31%

「欲しい」と「あれば嬉しい」を合わせると7割超がAirDrop互換を歓迎する立場で、機能としての需要は一定以上あると読み取れます。一方で「使わない」と答えた読者も3割近くおり、Apple端末との橋渡しに対するニーズの濃淡は分かれています。

So What?──Galaxy S23ユーザーが体感する不便

AirDrop互換が外れることで、Apple端末と頻繁にファイルをやりとりするGalaxy S23ユーザーは、写真や動画を1タップで隣のiPhone/Macに飛ばすという「ネイティブ感のある体験」を当面持てません。回避策のQuick Share QRコード方式は機能としては成立しますが、送受信のたびにQRコードのスキャン操作が挟まるため、ワンタップで完結するAirDropと比べると工数は増えます。また、サードパーティ製のNearDropはmacOSなど特定プラットフォームに限定される可能性があり、対応OSの幅でも公式実装に見劣りします。

公式対応がなくても使える回避策

Galaxy S23でAirDrop互換が利用できない場合の代替手段として、以下が挙げられています。

  • Quick ShareのQRコード共有:QRコードをスキャンすることでApple端末との間でファイル共有が可能とされ、Android Authorityは問題なく動作することを確認したと伝えられています。
  • NearDropなどのサードパーティ製アプリ:ただしmacOSなど特定プラットフォームに限定される可能性があります。

Android AuthorityはSamsungに対し、Galaxy S23を除外した理由について問い合わせ中で、回答が得られ次第記事を更新するとしていると報じられています。

現時点の整理と、ユーザーが今取れる現実解

Galaxy S23がAirDrop互換のリストから外れているという情報は、Android Authorityによる報道で伝えられている段階で、Samsung側の公式な見解は出ていません。「ハードは対応可能」という主張も検証されていない段階です。

ただ、Apple端末とのファイルやりとりが日常用途の中心であれば、Quick ShareのQRコード方式で多くのユースケースは現実的にカバーできます。写真・動画・PDFといった一般的なファイルは、操作工数こそ増えるものの送れます。完全な「AirDrop体験」を求めるならコミュニティによる非公式実装の登場を待つ選択肢もありますが、当面の実用解としてはQuick Share QRをデフォルトの共有手段に切り替え、頻用する相手とのフロー(撮ってQR→スキャン)を一度型として作っておくのが最も早道です。

Q&A

Q. Galaxy S23でOne UI 8.5は配信されていますか? 配信は始まっていると報じられています。Samsungが旧フラッグシップ向けに安定版のロールアウトを開始し、Galaxy S23シリーズも対象に含まれているとされています。

Q. Galaxy S23でAirDropを使う方法はありますか? 公式対応はありませんが、Quick ShareのQRコード共有機能や、NearDropなどのサードパーティ製アプリで代替できる可能性があります。NearDropはmacOSなどに限定される可能性がある点に注意が必要です。

Q. なぜGalaxy S23は対象外なのですか? 公式な理由は公表されていません。Android Authorityは、SamsungとGoogleが旧機種対応のために追加のリソースを割くことに消極的な可能性を指摘していると伝えられています。一方でユーザーからは「計画的陳腐化」との批判も出ているとされています。

出典