2013年に発売されたGoogleの初代Chromecastが、ここ数日で突然動作しなくなったとの報告が相次いでいるとAndroid Authorityが報じています。YouTubeやHBO Maxなど一部アプリではキャスト先として認識されなくなる一方、SpotifyやDisney+は正常に動作するケースもあり、原因はまだ判明していないと伝えられています。今も初代Chromecastを使っている読者にとっては、「買い替えるべきか、延命できるか」を判断する局面に入りつつあるといえそうです。
YouTubeやHBO Maxで認識されず、一部アプリは動作する不整合
Android Authorityによると、Redditでは2026年5月の同時期に第1世代Chromecastが動かなくなったという投稿が急増しています。YouTubeやHBO Maxなど主要アプリで2013年モデルのChromecastがキャストターゲットとして表示されなくなったと報じられています。
興味深いのは不具合が一律ではない点です。同じデバイスでも、SpotifyやDisney+はこれまで通り使えるという声があると伝えられています。このため、Googleが意図的にハードウェアを止めたのか、それとも別のバックエンド変更が古い機器を巻き込んでしまったのかをめぐって、ユーザー側では推測が広がっているとされます。
なお、Googleが意図的に第1世代を無効化したことを示す証拠は現時点で確認されておらず、ユーザー側の臆測の域を出ないとAndroid Authorityは報じています。
2023年にサポート終了済み——「パフォーマンス低下」予告の延長線か
第1世代Chromecastは、テレビに挿してスマートフォンからボタンひとつでコンテンツを送れるという手軽さで、ストリーミング機器を一般化させた立役者です。発売当時の価格は$35(約5,500円)と手頃で、後にChromecast AudioやGoogle TV搭載モデルへと発展した経緯があります。
第1世代に対する公式のソフトウェア更新は2023年に終了したとされています。当時Googleは、今後オーナーが「パフォーマンスの低下を感じる場合がある(may notice a degradation in performance)」と注意喚起していたと伝えられています。今回の事象は単なる動作の鈍化ではなく、アプリ側がデバイスをそもそも認識しないというより深刻な状態に近いと報じられています。
複数の第1世代デバイスがほぼ同時期に動かなくなった点から、バックエンド側の何らかの変更が老朽化したハードウェアを限界に追い込んだのではないか、との見方がAndroid Authorityでは示されています。一部ユーザーはGoogleが買い替えを強制しているのではないかと主張していますが、これを裏付ける証拠は今のところないとされています。
証明書切れではない——今回は何が違うのか
Googleは過去にもChromecast関連の大規模なトラブルを経験しています。2025年3月には、第2世代ChromecastおよびChromecast Audioで「Untrusted device」エラーが突如発生したと伝えられています。ハードウェアに焼き込まれたセキュリティ証明書の期限切れが原因とされ、Googleはユーザーの反発を受けてGoogle Homeアプリ経由で修正を配信したと報じられています。
一方、今回の第1世代の症状はこのケースとは異なるとされています。エラーを返すのではなく、アプリ側がデバイスを単に検出しなくなるかたちで起きていると伝えられています。Android Authorityは、Googleは今回の事象についてまだ公式に認めておらず、同メディアはGoogleにコメントを求めており回答が得られ次第アップデートする方針だと報じています。
修正パッチは来るのか——後継機への移行が現実解か
第1世代Chromecastはすでに数年にわたりアップデートを受け取っておらず、Googleが新たに修正を出す可能性は高くないと見られていると報じられています。同社はすでにブランドをChromecastからGoogle TV Streamerへ切り替えており、価格帯も初代Chromecastと比べて上がっていると伝えられています。今回の件についても、過去のサポート終了通知をあらためて指し示す形で済まされる可能性があるとされます。
現時点では、影響を受けている初代Chromecastユーザーは「Googleからの修正は来ないかもしれない」と判断するのが妥当です。読者が取り得る現実的な選択肢を以下にまとめます。
- 後継機への移行を検討する:Google TV Streamerなど、現行世代へのリプレースが最も安定した解になり得ます。
- 影響アプリを確認する:YouTubeやHBO Maxが認識されなくても、SpotifyやDisney+など一部アプリは動作しているとの報告があるため、自分の利用範囲で延命可能か見極めましょう。
- Google Homeアプリ経由の修正待ちは過度に期待しない:2025年3月の第2世代問題のような救済が今回も来る保証はないと報じられています。
後継機Google TV Streamerの位置づけと2026年のGemini対応
初代Chromecastの代替候補として最有力なのが、Googleの現行フラッグシップであるGoogle TV Streamerです。価格は$99で、Chromecast with Google TV (4K)の2倍に設定されていますが、ハードウェアは大きく進化しています。
主な仕様強化ポイント
- 前世代と比べて22%高速なプロセッサ、メモリは2倍、ストレージは32GBに拡張されています
- 4K HDR、Dolby Vision、Dolby Atmosに対応しています
さらに2026年は機能面でも大きな転換点です。CES 2026では、GoogleがGoogle TVデバイス向けの新機能を発表し、Gemini統合が大きな柱となっています。ただしGemini for TVは現時点で米国とカナダのみのサポートで、Android 14以上の搭載が条件となっているため、日本のユーザーが恩恵を受けるには時間がかかる可能性があります。Chromecastブランドからの世代交代を進めるGoogleの戦略のなかで、AIアシスタント機能を軸にした体験強化が今後の差別化ポイントになっていくとみられます。
半額で買える代替肢——Walmart Onn 4K Pro (2026)という選択
Google純正以外にも、Google TVを搭載した低価格デバイスが2026年に存在感を高めています。Walmart Onn 4K Proは$59.88という価格設定で、Google TV Streamerのほぼ半額に位置づけられています。
| 項目 | Walmart Onn 4K Pro (2026) | Google TV Streamer |
|---|---|---|
| 価格 | $59.88(ほぼ半額) | $99(2026年3月にWalmartで$79.99へ値下げ) |
| 映像 | Dolby Vision/Atmos対応 | Dolby Vision/Atmos対応 |
| 通信 | Wi-Fi 6 | — |
| ストレージ | 32GB | 32GB |
Walmart Onn 4K Proはリモコン紛失防止機能も搭載されており、純正機の主要機能をカバーしながら価格を抑えています。さらにGoogle TV Streamer自体も2026年3月にはWalmartで$79.99と通常価格から$20オフで販売されており、純正・サードパーティーともに値ごろ感のある選択肢が広がっています。日本での入手性には課題があるものの、初代Chromecastの「手頃さ」という思想を引き継ぐ選択肢として、海外市場では現実的な乗り換え先となっています。
Q&A
Q. 初代Chromecastが動かなくなった原因はGoogleの意図的な停止ですか? 現時点ではそれを裏付ける証拠は確認されていないとAndroid Authorityは報じています。ユーザー側で「バックエンドの変更が古いハードウェアを巻き込んだのではないか」との推測が出ているものの、Googleは今回の事象を公式に認めていないとされています。
Q. すべての初代Chromecastが完全に使えなくなったのですか? いいえ。報告は不整合で、同じデバイスでもYouTubeやHBO Maxでは認識されない一方、SpotifyやDisney+は問題なく動作するケースもあると伝えられています。アプリ側の対応状況に依存していると見られています。
Q. 今すぐ自分にできる延命策はありますか? 公式な延命手段は案内されていません。ただし、不具合は一律ではないと報じられているため、まずは自分が普段使うアプリ(Spotify、Disney+など)でキャストが機能するか確認するのが現実的です。並行して、後継機Google TV Streamerへの移行検討や、Google Homeアプリのアップデート有無を定期的に確認しておくのが安全です。
出典
- Android Authority — Some original Chromecast dongles are no longer working, and nobody knows why
- Android Authority — I spent a week with Walmart's new $60 Google TV streamer, and I'm already blown away
- FlatpanelsHD — Google TV: New features coming in 2026