Google WalletのAndroid版アプリで、パスが横幅いっぱいの1列表示から1行2枚の2列表示へと変わり、さらに待望の検索機能までホーム画面に追加されました。日常的な決済・チケット管理の使い勝手に直結する大規模リデザインが、段階的に展開されています。

ホーム画面下部が刷新——パスは2列表示で一覧性が向上

アプリ上部のクレジットカード/デビットカードのカルーセル部分は従来通りですが、その下のエリアがまるごと新しくなりました。

これまで画面の横幅いっぱいに表示されていたパス(搭乗券・会員証・ロイヤルティカード等)が、1行に2枚ずつ並ぶレイアウトに変わっています。スクロールせずに見渡せる枚数が増え、一覧性が大きく改善する変更です。各カードにはテーマカラーを反映した背景が適用され、ひと目でどのパスか見分けやすくなりました。

長押しドラッグでの並べ替えに加え、どのパスをホーム画面に表示するかをユーザー側でコントロールできるようになっています。

「+」ボタンが分割式に——検索機能が大きな目玉

右下にあった大きな「+」フローティングアクションボタン(FAB)が廃止され、中央寄せの分割ボタンに置き換えられました。

  • 右側の「+」: 従来と同じ「Add to Wallet(ウォレットに追加)」画面へ
  • 左側の「View more」: 新しい一覧ページへ遷移

「View more」を開くと、まず「Search your Wallet」という検索バーが目に入る構成になっています。取引履歴・決済手段・ロイヤルティカードを横断的に検索できる機能で、大量のパスを管理しているユーザーは、スクロールで目的のカードを探す手間から解放され、キーワード入力で即座に到達できるようになります。9to5Googleも「finally(ついに)」と表現しており、長く待たれてきた追加といえます。

その下には「Transactions(取引)」と「Passes(パス)」のセクションが並び、最近のアイテムが表示されます。「Manage passes on home」をタップすると、ホーム画面に出すパスをスター付け・削除で管理できる仕組みです。

まだ反映されない人へ——強制適用で試したい手順

このリデザインは複数の端末で確認されているものの、まだ全ユーザーには行き渡っていない段階です。5月11日の追記時点でも展開範囲は広がってきていますが、広範には提供されていないと伝えられています。

まだ反映されていない場合は、以下を試す価値があります。

確認項目推奨バージョン/操作
Google Wallet最新版へアップデート
Google Play servicesstable 26.15.33 以降
強制的に再読み込みApp info から Force stop を実行

サーバー側で機能を切り替えるロールアウト形式とみられ、すぐに表示が変わらなくてもアプリの再起動で適用される可能性があります。慌てずに数日〜数週間のスパンで様子を見るのが妥当でしょう。

リデザインと並走するLive Updates——搭乗券が「動く情報」へ

ホーム画面の刷新と同じ時期に、Google Walletは搭乗券まわりの体験も大きく強化しています。Google Wallet for Androidは、現在のフライトを追跡するLive Updatesの提供を開始しました。これは2列表示で見やすくなったパスを、さらに「動的な情報源」へと格上げする動きです。

Android 16以降で何が変わるか

  • 予約した瞬間からWalletが最新のフライト情報を表示し、搭乗時にスキャンできるQRコードもすぐにアクセスできる形で用意されています
  • Android 16以降の端末では、離陸時刻・飛行時間・到着予定時刻がWallet上で確認できます
  • 列車の移動やその他の「イベント」もサポート対象として想定されています

加えて、2026年4月の Google System Updates の変更履歴には、Autofill など他のGoogleサービスとプライベートパスの連携方法をパスごとに制御できる新しいプライバシー設定と、検索・発見・素早いアクセスのために再設計されたWalletインターフェースが並んで記載されています。検索機能の追加は単独の改修ではなく、パスの扱い全体を見直す一連のアップデートの一部だと位置づけられます。

デジタルIDとパスポート対応の急拡大——Walletは「決済アプリ」を越えていく

2列レイアウトや横断検索が重要になる背景には、Walletに登録できる「資格情報」自体が爆発的に増えている事情があります。直近数週間でも、対応地域は一気に広がりました。

時期拡大内容
2026年4月25日ブラジル・シンガポール・台湾のパスポート追加に対応
2026年4月28日インドでUIDAIとの提携によるAadhaar Verifiable Credentialsをサポート
2026年2月時点米国の250か所のTSAチェックポイントでデジタルIDをスキャン/タップで提示可能

ただし利用範囲には明確な線引きが残っています。非米国地域のIDパスは入国や国際旅行には使えず、米国パスポートで作成したIDパスのみが対応空港のTSAセキュリティで国内線に利用できます。パスが増えれば増えるほど、ホーム画面で目的のカードへ素早く到達できる新しい検索バーや2列表示の意義が大きくなる構図で、今回のUI刷新はこのID拡大路線と表裏一体の整備だと読み取れます。

Q&A

Q. このリデザインはすべてのAndroidユーザーに提供されていますか? いいえ。段階的に展開中で、5月11日の追記時点でも広範には提供されていない状態です。複数の端末で確認されていますが、すべてのユーザーが利用できるまでには時間がかかる見込みです。

Q. 反映させるために何をすればよいですか? Google Walletと Google Play services(stable 26.15.33)を最新版に更新したうえで、端末の「App info」からGoogle Walletを Force stop(強制停止)すると反映される場合があります。それでも切り替わらない場合はサーバー側のロールアウト待ちとなります。

Q. 旧デザインに戻すことはできますか? ソース記事には旧UIへ戻す方法に関する記述はありません。Googleが提供するサーバーサイドのロールアウトによる変更のため、ユーザー側でデザインを選択できる仕組みは現時点で確認されていません。

Q. 新しい検索機能では何を検索できますか? 「Search your Wallet」では、取引履歴(Transactions)・決済手段(Payment methods)・ロイヤルティカード(Loyalty cards)を横断的に検索できます。Walletに多くのアイテムを登録しているユーザーほど恩恵が大きい機能です。

出典