GmailアプリでGalaxy Tab S9やGalaxy Z Foldシリーズなど、Androidタブレット・フォルダブル端末を中心に、画面のちらつき・テキスト消失・空白表示といった不具合が広範に報告されています。Android Authorityが伝えたサイト上のアンケート(投票数89票)では、回答者の90%が症状を経験したと回答しており、影響の広がりがうかがえます。原因はAndroid System WebViewにあるとされ、Googleへ正式にエスカレーション済みですが、恒久的な修正はまだ提供されていません。本稿では症状の範囲、業務利用時の判断材料、暫定的な回避策とその位置づけを整理します。

Galaxy Tab S9・Z Foldなどタブレット/フォルダブルで「ほぼ使い物にならない」状態

Android AuthorityによるとGmailアプリで、画面が点滅するように激しくちらつく、テキストが消失する、画面全体が真っ白になるといった症状が複数のユーザーから報告されています。影響を受けた端末ではアプリが「ほぼ使い物にならない」状態になっていると伝えられています。

報告されている対象には、SamsungのGalaxy Tab S9やGalaxy Z Foldシリーズなど、タブレット・フォルダブル端末が含まれます。Android AuthorityはPiunikaWebの報道を引用するかたちで、症状が複数の機種にまたがって発生していると伝えています。

アンケート回答者の90%が症状経験——影響範囲の目安

Android Authority上に設けられたアンケート(投票数89票)では、症状を経験したと回答したユーザーが90%、問題がないと回答したユーザーが10%という結果でした。サンプル数は限定的ながら、影響を受けた読者層の比率としては高い値となっています。

業務でGmailをタブレット・フォルダブルから利用しているユーザーにとっては、メール本文の表示や返信操作に支障が出ている報告も含まれるため、自端末で同様の症状が起きていないかを早めに確認する価値があります。

原因はAndroid System WebView——Googleにエスカレーション済み

Googleのサポートフォーラムに投稿したプロダクトエキスパートによれば、今回の不具合はAndroid System WebViewが引き起こしているとされ、問題はすでにGoogleへエスカレーションされています。

Android System WebViewは、アプリ内でWebコンテンツを表示するためのシステムコンポーネントで、Gmailを含む多くのアプリで利用されています。今回はこのコンポーネントが描画系の不具合の原因と指摘されている点が、フォーラムでの説明として伝えられています。

Googleからの正式な修正は配信されておらず、Android Authorityは早期の修正提供が望まれる状況だと伝えています。

暫定回避策は3つ——縦横切替・WebViewキャッシュ削除・アップデート巻き戻し

恒久的な修正が出るまでの暫定対応として、フォーラムのエキスパートが提示し、Android Authorityも紹介している回避策は以下のとおりです。

  1. 画面を縦向きから横向き、再び縦向きへと切り替える(一時的にちらつきが収まる場合がある)
  2. Android System WebViewのキャッシュを削除する
  3. Android System WebViewのアップデートをアンインストールする

3つ目の「WebViewアップデートのアンインストール」については、後続のWebViewアップデートが適用された段階で再び症状が出る可能性があると指摘されています。一時しのぎであり、根本的な解決にはGoogle側の修正配信を待つ必要があります。

回避策を実行する際の留意点

Android System WebViewは、Gmail以外にも多くのアプリでWebコンテンツ表示に利用されているシステムコンポーネントです。アップデートのアンインストールについては、後続のWebViewアップデートが適用された段階で再び症状が出る可能性があると指摘されており、一時的な対処にとどまる点に留意が必要です。タブレット・フォルダブルでGmailを業務利用している場合は、まず縦横切替を試し、それでも改善しない場合にWebView側の対処を検討するのが現実的でしょう。

いつ直る?——Google側の修正配信待ちが妥当な判断

報告は複数の機種に広がっていますが、公式な修正提供のタイミングは明らかにされていません。影響を受けているユーザーは、上記の回避策で当座をしのぎつつ、GmailアプリおよびAndroid System WebViewのアップデートが配信され次第、内容を確認したうえで適用するのが妥当な対応と言えます。続報を待ちましょう。

症状はスクロール時に顕在化——自動更新オフも検討材料に

PiunikaWebの追加報告では、症状の発生条件についてより具体的な情報が示されています。多くの報告で、ページをスクロールした際に特に症状が発生するとされており、メール一覧の閲覧では問題がなくても、長文メールを開いてスクロールした瞬間にちらつきが始まるケースがある点は、自端末で症状を確認する際のチェックポイントになります。原因としては最近のWebViewアップデートが影響していると見られています。

強制停止・キャッシュクリアが効かないケース

Googleサポートフォーラムの投稿では、アプリの強制停止やキャッシュ削除では効果がなかったとの報告も上がっています。元記事で紹介されている回避策が万能ではない点には注意が必要です。

  • 縦横切替で改善しない場合はWebView側の対処へ移る
  • WebViewアップデートをアンインストールしたら自動更新を一時的にオフにする
  • アップデートのアンインストールは現時点で有効ですが、自動更新で再びGmailが壊れる可能性があるため、自動更新を一時オフにすることが推奨されています

恒久対応はGoogleの修正配信待ちとなるため、自動更新の管理が当座の防衛策として機能します。

繰り返されるWebViewリグレッション——2026年4月のMicrosoftアプリ障害との共通点

今回のGmail不具合に先立ち、2026年4月のSamsungセキュリティパッチでWebViewリグレッションが発生し、Microsoft Teams・Authenticator・Outlookなどに障害が出た事例が報告されています。今回のGmailの症状も同じ系統に属する構造的な課題と捉えるのが妥当です。

影響機種と過去事例の整理

項目4月のMicrosoftアプリ障害
主な影響機種S25シリーズ全般
一部報告ありS23、Galaxy Z Fold 7
発生せずS26シリーズ、Z Flip 6

この種の問題は過去にも繰り返されており、2021年にもSamsungがWebView関連の問題で公式記事を出しており、2024年にはMicrosoftアプリの破損報告があったと伝えられています。なお、Settings画面でWebViewが非表示の場合は、Google → All services → System servicesの経路からWebViewにアクセスできる点も、回避策を実行する際の参考になります。

Q&A

Q. 自分の端末が対象かを判別するチェックポイントは? Android Authorityで症状が報告されているのは、Galaxy Tab S9シリーズやGalaxy Z Foldシリーズを含むAndroidタブレット・フォルダブル端末です。Gmailアプリで画面のちらつき・テキスト消失・画面が真っ白になる、といった3症状のいずれかが発生していないかを確認するとよいでしょう。スマートフォン(非フォルダブル)への影響範囲については明示されていません。

Q. 今すぐできる対処方法はありますか? 画面を縦横で切り替える、Android System WebViewのキャッシュを削除する、Android System WebViewのアップデートをアンインストールする、の3つが回避策として紹介されています。いずれも一時的な措置であり、WebViewのアップデート再適用で再発する可能性があります。

Q. WebViewのアップデートをアンインストールしても問題ないですか? Android System WebViewは多くのアプリでWebコンテンツ表示に使われているコンポーネントであり、アップデートを巻き戻すと挙動が古いバージョンに戻ります。さらに、後続のWebViewアップデートが適用された段階で再び症状が出る可能性があるとされており、一時的な対処である点に留意が必要です。Gmailの不具合が業務に大きく影響する場合に限り、内容を理解したうえで実行するのが無難でしょう。

Q. Googleからの正式な修正は出ていますか? 公式な修正は提供されていません。問題はGoogleへエスカレーションされている段階だと報じられています。

出典