「猫がMacのキーボードの上で寝そべる」「歩いて謎の文字列を打ち込む」「気づいたらSlackに『aaaaajjjjj』と送信されていた」——Macユーザーの猫飼いなら一度は経験する小さなトラブルを、Cmd + L一発で完全に止められるMac向けインディーアプリが登場しました。その名も「Cats Lock」。ショートカット1回でキーボードを瞬時に無効化し、愛猫に自由に歩き回らせることができる、ユーモアと実用性を兼ね備えたツールです。

Cmd + Lで瞬時にキーボードを無効化

Cats Lockの中心となる機能はシンプルです。Cmd + Lを押すと、即座にキーボード入力が無効化され、猫がキーを踏んでも一切のキーストロークがMacに渡らなくなります。メールの誤送信やチャットへの謎のメッセージ送信、開いている書類への意図しない入力をまとめて防げる仕組みです。

毎回ショートカットを使う必要はなく、メニューバーアプリからのトグル切り替えにも対応しています。たとえば席を立つ前にメニューバーから事前にロックしておく、といった使い方ができ、シーンに応じて起動方法を選べるのは実用上のポイントです。

「猫がタイピングしている音」を演出する遊び心

このアプリの面白いところは、単にロックするだけでなく演出要素を持っている点です。キーボードを無効化している間、踏まれたキーごとにカスタム音が再生されます。別の部屋にいても「猫がMacの上でタイピングしている音」が聞こえる、というユーザー体験を意図したものです。

  • 画面ぼかし: デフォルトでは、ロック中に画面がブラー処理される
  • キーストローク音: 猫が踏んだキーに合わせて音が鳴る
  • ステルスモード: ぼかしも音も無効化し、見た目を変えずにキー入力だけを止める

最後のステルスモードはとくに実用的で、Web会議中など画面共有しているシーンで「キーボードだけ止めたい」というニーズに応えます。会議画面はそのまま、猫だけ自由に歩かせる、という共存が可能です。もちろん解除も同じCmd + Lでできます。

ワンコインで買える「猫対策保険」

Cats LockはMac App Storeで配信中で、価格は$2.99(約460円)です。買い切りで、アプリ内課金やサブスクリプションは存在しません。さらにトラッキングフリー、フルサンドボックス対応と、プライバシー面の設計もきちんと明示されています。

項目内容
価格$2.99(約460円)
課金形態買い切り(追加課金なし)
プライバシートラッキングなし・フルサンドボックス
解除ショートカットCmd + L

机の上に猫がよく乗ってくるMacユーザーにとっては、ワンコインで買える「猫対策保険」のような立ち位置のアプリです。$2.99という価格設定は、機能の単純さに見合った気軽さがあり、ユーモアとしての価値も含めれば十分に元が取れる範囲に収まっています。ニッチな悩みを持つ人にこそ刺さるタイプのインディーアプリと言えるでしょう。

猫を「追い払う」音響機能とスリープ連動の安全設計

MacRumorsの紹介記事では、元記事で触れられていない追加機能にも光が当てられています。Macをスリープにする代わりに、Cats Lockには猫がキーボードに乗ったときに通知を出したり大きな音を鳴らしたりする設定があり、犬の吠え声・掃除機・猫の威嚇音といった内蔵サウンドが、ユーザーが不在のときの抑止策として働きます。さらに自分で用意した音源をアップロードして使うこともできます。

スリープ連動でロックアウトを防ぐ

安全面の挙動も明確に設計されています。Cats LockはMacがスリープに入るまでオンのままで、スリープ時には自動的に解除されるため、アプリのせいでMacから締め出されることはありません。ロックを掛けたまま離席して戻れなくなる、というインディーユーティリティにありがちな落とし穴を回避した形です。加えて、猫がキーを押し続けたときの絶え間ないビープ音を止めるサウンドカットのオプションも備えています。単に入力を止めるだけでなく、「猫が乗っている間の不快な副作用」までケアしている点が、ワンコインアプリの完成度を底上げしています。

「猫対策アプリ」の系譜——PawSenseから2026年のSuperchargeまで

Cats Lockは突然変異的に登場した製品ではなく、20年以上続く「猫対策ソフト」というニッチジャンルの最新形と捉えると見え方が変わります。

  • PawSense(Windows向け):猫タイピングを素早く検出してブロックし、キーボードに乗らないよう猫を訓練するソフトウェアユーティリティ
  • CatNip(macOS向け):猫がキーボードに飛び乗ったときに警告し、Macをブロックするアプリ
  • Real Keyboard Cleaner:v1.50→v1.52で「cat lover mode」が追加され、猫が寝そべっている間キーパッド全体をブロックできるように進化

2026年の動向としても、汎用ユーティリティ側に同種機能が組み込まれる流れがあります。Digital Trendsが2026年のおすすめMacユーティリティとして取り上げたSuperchargeにもCat ModeとCleaning Modeが用意されており、前者はキーボードを無効化し、後者はディスプレイをオフにして意図しない操作を防ぎながらMacを掃除できる仕様です。専用アプリとしての$2.99と、多機能ユーティリティの一機能、どちらを選ぶかという新しい比較軸が生まれつつあります。

Q&A

Q. ステルスモードと通常モードの違いは何ですか? 通常モードでは画面がブラー処理され、キー入力時にカスタム音が再生されます。ステルスモードではこれらの視覚・聴覚エフェクトを無効化し、見た目を変えずにキーボード入力だけを止めます。Web会議で画面共有しているときなど、相手に気づかれずに猫の侵入から守りたいシーンに向きます。

Q. ロックを解除するにはどうすればいいですか? キーボードが無効化された状態でも、Cmd + Lのショートカットでロックを解除できます。メニューバーアプリからのトグル操作にも対応しています。

Q. サブスクリプションや追加課金はありますか? ありません。$2.99の買い切りのみで、アプリ内課金もサブスクリプションも不要です。加えてトラッキングフリーかつフルサンドボックスで動作します。

出典